オーディオの足跡

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GT-CD1の画像
 解説 

GT-2000などのレコードプレイヤーに採用されたGT(Gigantic & Tremendous)思想を導入したCDプレイヤー。

GT-CD1では、GT思想を徹底した高剛性・無共振構造を採用しています。
全体の構造は、ヤマハの木工技術を投入した60mm厚高密度パーティクルボードのウッドベースに、砲金鋳物削り出しのメカベースで構成されています。また、外装材には鳴りの美しいアメリカンウォルナットを、ピアノフィニッシュのポリエステル鏡面仕上げで採用しています。
さらに、このウッドベースに2.3mm厚の鉄板を裏打ちし、対辺22mmの六角鉄柱4本で60mm径のピンポイントレッグに直結しています。このレッグはネジ止めとすることで高さ調整が可能となっており、さらにマグネットで脱着できるレッグベースも付属しています。
プレイヤー部の下にはD/Aコンバーターユニットを8mm厚のアルミブロックによるフレーム構造シャーシに組込み、ウッドベースに結合しており、全てにノンフローティング・リジット構造を採用しています。

プレイヤー部とDAC部を完全分離したセパレート構造を採用しています。さらに、セパレート化したプレイヤーとDAC部を敢えて一つの筐体に納める「一体型セパレート構造」としています。
また、マスタークロックをDAC部に置き、プレイヤー部のクロックをVCXO化する方式を採用することで、セパレート構造でありながら一体型プレイヤー並みの低ジッターを実現しています。

メカニズム部は、砲金鋳物を全面削り出しした3kgのハウジングをベースにディスクプレイヤーを構成した、トップエントリー方式を採用しています。
スピンドルモーターには、底部に鉄板を張り合わせることで静粛性を増した、シャフト径4mmの高トルク・ブラシレスモーターを採用しています。また、ディスクテーブルは真鍮を削りだした後ゴムを焼き付け研磨し、高い精度を確保するとともに加減速時にスリップなどが起こることの無いよう対処がされています。
ディスクのクランプ方式は完全な重力方式となっており、自重160gの真鍮削り出しスタビライザクランパを採用しています。直接ガイドすることにより高い精度を確保し、さらにプレイヤー部全体を2度手前に傾けることにより、シャフトの揺動を防ぎ、かつシャフト受けの油膜の安定化を実現しています。
また、トップエントリーのためのリッドには研磨した10mm厚の強化ガラスを採用しています。このリッドはアルミのフレームに支えられ、コンピューター制御でモータードライブしています。

光ピックアップ部には3ビーム方式を採用しており、2本の精密シャフトでガイドする構造となっています。
送り機構には、高速性より再生時の滑らかさを追求するため、リニアモーターを排除し、5スロットモーター及び減速機構によるタイミングベルト方式を採用し、安定性と制振性を向上させています。

D/Aコンバーター部には、ヤマハ独自の2次ノイズシェイピング、I-PDM方式1bit DAC、TBCなどのD/Aシステムをさらに高精度化して搭載しています。
主な改良点は、ノイズシェイピングを見直し信号成分を最大限に有効利用することで出力レベルを4dB向上。20bit入力が可能な新開発LSIの採用。インフィニティゼロ検出により、ノイズシェイピング回路の出力を杏手かし、揺らぎ成分を排除。出力インバーターのFETサイズを適正化し、出力パルスの波形を最適化するとともに高周波ノイズによる不要輻射を低減。などです。
また、1チップで2チャンネル分の処理能力を持つDACを左右独立で使用するツインDACシステムとすることで、相互干渉を防いでいます。さらに片チャンネルの信号を、信号成分に対しては正相、ディザ成分に対しては逆相となる2系統を出力させ、これらの出力を合成することでディザ成分の打ち消しと、ランダムノイズの3dBの低減を実現しています。

DAC部はオーディオアンプ部と同一のメイン基板上に配置されていますが、銅板でシールドを施すことで、オーディオアンプ部への干渉を防いでいます。また、各DAC間にもシールド板を立て、チャンネル間の相互干渉を排除しています。

2次ノイズシェイピングやツインDACシステムの採用により、可聴帯域外のノイズを大幅に低減できています。このためローパスフィルタには音質的に有利な3次のアクティブ型が採用されています。
オーディオアンプ部は、全てをトランジスタによるディスクリート構成とし、差動入力・コンプリメンタリー出力・全段クラスA動作とすることで、純粋な増幅・伝送を実現してます。また、使用パーツは比較試聴を繰り返して吟味されたオーディオパーツのみを使用しています。
さらに、ツインDAC構成により正相及び逆相信号をDACから完全に分離独立し、2チャンネルで4系統のアンプを内蔵するシンメトリカルバランスサーキットの実現により、高音質伝送が可能なバランス出力を実現しています。

電源部は、サーボ・DAC系とオーディオアンプ系とトランスから分離し、さらにサーボ系とDAC系で巻線を分けた2トランス・3巻線とすることで相互干渉を排除しています。
また、オーディオアンプ部だけで、15Ax2の整流器と48000μF以上のフィルタコンデンサーを採用するなど、強力な電源部を搭載しています。

ウォルナット・ポリエステル鏡面塗装仕上げのプレイヤー部と、アルミ押し出し材アルマイト仕上げによるDAC部を組合わせたデザインを採用しています。

表示部は3段階切替式を採用sいています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 CDプレイヤー
周波数特性 2Hz~20kHz ±0.5dB
高調波歪率 0.0015%以下(EIAJ)
ダイナミックレンジ 100dB以上
S/N比 120dB(EIAJ)
チャンネルセパレーション 100dB
ワウ・フラッター 測定限界以下
出力 アナログ:RCAピン・アンバランス出力
      バランス出力
デジタル:同軸デジタル出力
電源 AC100V、50/60Hz
消費電力 30W
外形寸法 幅435x高さ160x奥行405mm
重量 24kg
付属 ワイヤレスリモコン