VICTOR MC-L1000
¥85,000(1986年頃)
解説
ビクターの技術を投入して開発されたラボラトリーシリーズのスーパーダイレクトカップル方式MCカートリッジ。
超LSIの製造技術を応用したマイクロ発電コイルを採用しています。
このコイルのサイズは0.9x1.8mm角となっており、厚さもわずか25μmしかなく、従来のビクター・マイクロコイルよりもさらに小型化されています。しかも両面構造によって発電効率が向上しています。
MC-L1000ではこの微質量コイルをダイヤモンド針の上端部へ直接結合することに成功しており、針先と発電コイルの直結化を実現しています。コイルは針先と全く同じ動きで文字通りダイレクトに振動を電気信号化しており、カンチレバーやダンパーの影響を殆ど受けずに、ハイスピードな広帯域発電を行います。さらに、空芯構造となっているため、磁性材のコアによる歪が生じることもありません。
スーパーダイレクトカップル方式の性能を生かすため、高磁性材セーメンジュールヨークの精密磁気回路や、ジュラルミン削り出しボディなどの音質重視設計が施されています。
機種の定格
型式 | MC型カートリッジ |
構造 | スーパーダイレクトカップル方式MC型 |
針型式 | 特殊(マイクロリッジ)針 |
出力電圧 | 0.22mV(1kHz、5cm/sec.) |
周波数特性 | 10Hz~50kHz |
適性針圧 | 1.5±0.15g |
コイルインピーダンス | 25Ω |
負荷抵抗 | 30Ω以上 |
自重 | 10.5g |
針交換 | ビクターサービスにて有料交換(¥59,500) |