VICTOR AST-215T
¥89,500(1968年頃)
¥93,000(1970年頃)
解説
SEAシステムを搭載したFM/AMレシーバー。
ビクター独自の音質調整装置であるSEAシステムを採用しており、これにより部屋の特性に合わせた音質補正などが可能となっています。
SEAシステムでは、可聴周波数対域内においてもトーンコントロールのように分割し、各周波数を基点に自由に増減が可能です。
パワー部はAST-140T型をベースにしており、準コンプリメンタリーITL、OTL回路を採用しています。
イコライザーアンプ部は直結増幅回路を採用しており、一般の増幅段間の結合をするコンデンサーや抵抗を排除し、低い周波数までより忠実な再生を可能にしています。
また、NF型を採用することで歪を低減しています。
プリメイン独立回路を搭載しており、マルチアンプシステムにも使用できます。
30Hz以下、30kHz以上をカットするフィルターを内蔵しています。
その他にテープモニター、ラウドネスコントロール、モードスイッチなどの回路を採用しています。
FMチューナー部は高感度で安定した受信できるワンタッチAFCスイッチを搭載しています。
また、FM/AM専用の選局針を用いたクロスチューニングダイヤルの採用により、使いやすさ向上を図っています。
機種の定格
| 型式 | グラフィック・コントロール・ステレオトライアンプ |
| <FMチューナー部> | |
| 回路方式 | 他励発振型スーパーヘテロダイン |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHz |
| 感度 | 1.8μV(IHF) 3.0μV(S/N30dB、30%MOD) |
| 歪率 | 1%以下 |
| イメージ比 | 50dB以上 |
| S/N比 | 70dB以上(100%MOD、100μV入力) |
| アンテナ入力 | 300Ω |
| <FM MPX部> | |
| 回路方式 | バランス検波型スイッチング |
| セパレーション | 44dB以上 |
| 歪率 | 1%以下 |
| フィルター | SCAフィルター付 |
| <AMチューナー部> | |
| 回路方式 | IF2段自励発振型スーパーヘテロダイン |
| 受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
| 感度 | 8μV(S/N20dB、40%MOD) |
| イメージ比 | 40dB以上 |
| アンテナ | バーアンテナ |
| <プリアンプ部> | |
| 回路方式 | 直結2段NF型 |
| 周波数特性 | Phono:20Hz~20kHz ±1dB(RIAA) AUX:20Hz~30kHz ±1dB |
| 感度 | Phono:1.5mV/100kΩ AUX:75mV/220kΩ |
| ラウドネス(Volume -30dB) | 100Hz:+9dB 10kHz:+7dB |
| S/N比(IHF) | Phono:60dB以上 AUX:72dB以上 |
| <SEAコントロール部> | |
| SEA中心周波数 | 60Hz、250Hz、1kHz、5kHz、15kHz |
| SEAコントロール | ±10dB |
| 利得 | 0dB |
| S/N比 | 80dB以上 |
| <パワーアンプ部> | |
| 回路方式 | 準コンプリメンタリーSEPP-OTL回路 |
| 最大出力 | 80W(40W+40W、4Ω) 54W(27W+27W、8Ω) |
| 歪率 | 0.1%以下(8Ω負荷、24W(12W+12W)) |
| 周波数特性 | 30Hz~30kHz ±0.5dB |
| フィルター | ランブルフィルター:30Hz以下、-12dB/oct ハイカットフィルター:30kHz以上、-12dB/oct |
| S/N比(IHF) | 90dB |
| 保護回路 | オーバーカレント・プロテクター(ランプ付) |
| 付属回路 | ステレオヘッドホン接続端子 テープモニター DIN端子 モードスイッチ プリメイン端子 |
| <総合> | |
| 使用半導体 | トランジスタ:38個 ダイオード:22個 |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 最大出力時:83W |
| 外形寸法 | 幅582x高さ165x奥行320mm |
| 重量 | 12kg |