オーディオの足跡

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KT-770の画像
 解説 

DLLDを採用したFM/AMシンセサイザーチューナー。

新開発の広帯域直線検波DLLD(ダイレクト・リニア・ループ・ディテクター)を採用しています。
これは、10.7MHzのIF信号をダイレクトにリニア化し、閉ループ検波器で検波しており、さらに閉ループ内に歪補正回路を設け、VCOの非直線歪やIFフィルターで発生する歪もゼロにするという検波方式となっています。
FM放送は、音楽信号によりFM変調をかけて送り出しているもので、この変調により10.7MHzのIF信号はつねに動かされています。
DLLDはFM変調による10.7MHzの変化と同じ量だけVCOが動き、相位比較器の出力の誤差がつねにゼロになるように設定してオーディオ信号だけを取り出しています。
また、非直線歪の発生を抑えるため歪補正回路を採用しており、低歪の広帯域直線検波を実現しています。
また、DLLDは閉ループ検波器なので、ループ内で発生するノイズは抑えられており、SN比も改善されています。

比較周波数を可聴帯域外の25kHzに設定したパルススワロー・スタティックコントロール方式を採用しています。
また、局発同調型バッファー回路、低雑音で大入力特性に優れたツイン・バラクタダイオードなどにより、局発発振信号の純度を高め、98dBというSN比を実現しています。

RF増幅部とMIX部にデュアルゲートMOS FETを採用し、相互変調特性を改善しています。

AM部にはAM帯域可変回路を採用しており、各放送局のプリエンファシス量に合わせて周波数特性をコントロールしています。

機種の定格
型式 FM/AMシンセサイザーチューナー
<FMチューナー部>
受信周波数範囲 76MHz~90MHz
アンテナインピーダンス 75Ω不平衡
感度(75Ω) 0.95μV(IHF)、10.8dBf(新IHF)
SN比50dB感度 mono:1.8μV(IHF)、16.2dBf(新IHF)
stereo:24μV(IHF)、38.8dBf(新IHF)
高調波歪率
mono: 0.02%(100Hz)
0.0095%(1kHz)
0.15%(50Hz~10kHz)
stereo: 0.04%(100Hz)
0.02%(1kHz)
0.18%(50Hz~10kHz)
SN比(100%変調) mono:98dB
stereo:88dB
実効選択度 60dB(IHF±400kHz)
ステレオセパレーション 66dB(1kHz)
45dB(50Hz~10kHz)
40dB(15kHz)
イメージ妨害比 95dB(84MHz)
IF妨害比 110dB(84MHz)
スプリアス妨害比 100dB(84MHz)
AM抑圧比 70dB
サブキャリア抑圧比 70dB
<AMチューナー部>
受信周波数範囲 522kHz~1611kHz
感度 10μV(IHF)
250μV/m(ループアンテナ)
SN比 52dB(30%変調1mV入力)
高調波歪率 WIDE 0.3%~0.8% Narrow(1000kHz)
選択度(IHF) Narrow 50dB~30dB Wide
<総合>
定格消費電力 9.5W(電気用品取締法)
電源 AC100V、50/60Hz
外形寸法 幅420x高さ64x奥行317mm
重量 3.4kg