TRIO LS-606
¥80,000(1台、1979年頃)
解説
パワーリニアリティとフラットな周波数レスポンスを同時に満たす「リニアレスポンス」を追求して開発されたスピーカーシステム。
低域には33cmコーン型ウーファーを搭載しています。
コーン部にはホットエアー・プレスコーンを採用しており、プレス成型で用いられる金型のかわりに、トリオ独自に開発したコーン紙に熱風を吹きつけるという独自の方法を採用しています。
これにより、ロスやヤング率はプレスコーンとノンプレスコーンの中間となり、剛性は両者より高いものとなっています。
中域には13cmコーン型スコーカーを搭載しています。
このユニットでは、チャンバーに当たる部分にセンターポールを設けており、ダイアフラムの分割振動を押え、立ち上がり立下り特性をシャープにしています。また、高域の周波数特性をフラットにしてトランジェント特性を改善しています。
高域にはホーン型トゥイーターを搭載しています。
ネットワーク部ではコイルの遠隔独立配置や配線まわりの大幅な改革を行っており、相互干渉を抑えています。
バッフル部は、ウーファーとハイレンジ(スコーカー/トゥイーター)との振動を改善する音響シールドバッフルを採用し、定位を改善しています。
またエンクロージャーには、徹底した測定と試聴の結果をもとに開発された新しい音響用ホモゲン材を採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 | ||
ユニット | 低域用:33cmコーン型(LC-0070) 中域用:13cmコーン型(MC-0062) 高域用:ホーン型(HH-0057) |
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周波数特性 | 32Hz~20kHz | ||
最大入力 | 120W | ||
定格入力 | 80W | ||
インピーダンス | 8Ω | ||
出力音圧レベル | 92dB/W/m | ||
クロスオーバー周波数 | 900Hz、5kHz | ||
アコースティックレベルコントロール | 中域:±2dB、3ステップ 高域:±3dB、3ステップ |
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外形寸法 | 幅390x高さ710x奥行323mm | ||
重量 | 29.5kg | ||
別売 | スピーカースタンド SR-2000S(2台1組、¥12,000) | ||
<ユニット特性> | |||
型番 | LC-0070 | MC-0062 | HH-0057 |
型式 | 33cmコーン型 | 13cmコーン型 | ホーン型 |
再生帯域 | fo~2.5kHz | 120Hz~15kHz | 2.5kHz~20kHz |
出力音圧レベル | 93dB/W/m | 92dB/W/m | 105dB/W/m |
インピーダンス | 8Ω | 8Ω | 8Ω |
磁束密度 | 10,000gauss | 12,000gauss | 15,000gauss |
総磁束 | 133,000maxwell | 53,700maxwell | 27,000maxwell |