KENWOOD KX-9010
¥69,400(1990年頃)
解説
カセットデッキならではの良さを生かしつつ、オーディオとして高音質を追求したステレオカセットデッキ。
ヘッド部には3ヘッド構成を採用しています。
また、高剛性サイレント・メカとテープパススタビライザーによってテープの走行性能を高め、3ヘッドのハイクオリティを生かしています。
ドルビーHX-PROを搭載しています。
ドルビーHX-PROでは録音時に録音ヘッドに流れる高域信号を検出し、その増減に伴って録音バイアス電流をコントロールする事で高域の周波数特性を改善して録音を行います。
ケンウッド独自の定電流駆動回路録音アンプであるスーパーTLLEを搭載しています。
メカニズム部にはクォーツDDモーターによるクローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用しています。
また、圧縮コイルバネを用いた独自のクランパーとクランパーの先端に特殊弾性ゴムを用いたテープパススタビライザーを採用する事でカセットを包み込むようにしっかりとホールドし、ハーフの振動を吸収しています。
これにより変調ノイズやアジマスずれなどを排除し、安定した高いテープ走行を実現しています。
電源部には4巻線2タップの電源トランスを採用しており、8個の安定化電源で構成しています。さらにアースの分離を行い、低出力インピーダンスで回路を駆動する事で音質を改善しています。
DCアンプ構成を採用すると共に、ダイレクトカップリングによって再生イコライザーアンプへの微小信号をロスなく伝送し、音質の劣化を抑えています。
録音レベルボリュームと録音バランスボリュームをアルミシャフトで延長し、配線距離を最短化する個tおで回路内での信号ロスを可能な限り排除しています。
さらに、アルミシャフトとボリュームシャフトとの接続部には特殊ゴムのカップリングを採用しており、振動をシャットアウトしています。
低歪・高出力設計のヘッドホンアンプを搭載しています。
ATCS(Automatic Tape Calibration System)を搭載しており、あらゆるテープをベストコンディションで使えます。
集中表示の大型ディスプレイを搭載しています。
60φの大型インシュレーターを搭載しています。
ヘッドホン端子やRCAピンジャックには金メッキ端子を採用しています。また、電源ケーブルには極太ACコードを採用しています。
リモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
トラック形式 | ステレオ |
録音方式 | 交流バイアス(バイアス105kHz) |
ヘッド | 録音・再生:アモルファスアロイヘッド(コンビネーションヘッド) 消去:ダブルギャップ・センダストガード・フェライト消去ヘッド |
モーター | キャプスタン駆動:FGサーボDDモーターx1 リール駆動:DCモーターx1 メカ駆動:DCモーターx1 |
ワウ・フラッター | ±0.04%(EIAJ) 0.025%(WRMS) |
早巻時間 | 約80秒(C-60テープ) |
周波数特性 | ノーマル:20Hz~18kHz ±3dB クローム:20Hz~19kHz ±3dB メタル:20Hz~22kHz ±3dB |
SN比 | 57dB(EIAJ、メタル) 59dB(Dolby NR off) 67dB(Dolby B NR) 74dB(Dolby C NR) |
歪率 | 0.6%(1kHz、第3次高調波歪率、メタル) |
入力感度/インピーダンス | Line:77.5mV/50kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:490mV/2kΩ Headphone:3mW/8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 25W |
最大外形寸法 | 幅440x高さ127x奥行321mm |
重量 | 6.7kg |
付属 | ワイヤレスリモコン(RC-X9010) |