KENWOOD KX-7060S
¥55,000(1995年頃)
解説
ドルビーSを搭載したステレオカセットデッキ。
従来のドルビーCノイズリダクションの20dBに比べて40%弱のノイズ低減効果があるドルビーSタイプを搭載しています。
高域で24dB低減でき、さらに従来のNRシステムでは未対策だった低域のノイズも10dB低減を可能にしてます。
また、数字に現れるノイズ低減効果異常に急激な音の立ち上がり時に発生しがちなブリージングによる聴感上の不自然さも改善しています。
メカ部にはクローズド・ループ・デュアル・キャプスタン・ドライブ方式を採用しています。
ヘッドの前後にキャプスタンを2つ設け、一定のテンションをかけることで、確実なヘッドタッチが得られており、ワウフラッター特性の改善やテープの揺れによるノイズの発生を防止しています。
録再ヘッドには磨耗特性に優れたハードパーマロイヘッドを採用しています。
また、伝送ロス低減に効果のあるPC-OCC(単結晶状高純度無酸素銅)を巻線に採用しており、高域特性劣化を防ぎ、原信号の伝送ロスを最小限に抑えて歪特性を改善しています。
消去ヘッドにはセラミックガードつきセンダストアロイチップ消去ヘッドを搭載しており、高域での接触減磁もなく、セラミックガードと多層構造の相乗効果により、センダストを使用した消去ヘッドとしては初めてハイバイアス消去を実現しています。
これまで再生イコライザーに装着されていたバイアスとラップコイルを削除し、再生用イコライザー回路にバイアスバンド・ノイズサプレッサー(ディスクリート回路)を搭載してます。
これにより、従来に再生イコライザーに比べフィルターフラット時のSN比を3dB改善することに成功しています。
ヘッドベースに剛性が高く変形しにくい1.2mm厚のステンレス鋼と真鍮ボスを使用しており、アジマスずれを防いでいます。
難しいバイアスレベルの微調整をマイコンで自動的に行うA.T.C.S.とバイアスプリセットを搭載しています。
400Hzと12.5kHzの信号を用いバイアスレベルを16段階変化させて記録し、同時にそれぞれの出力レベルにより適正バイアス値を検出しており、最適なバイアス値での録音が可能です。
また、テープ感度は400Hzで自動調節し、テープそれぞれで違う録音感度を補正しています。
テープパススタビライザーを採用しています。
CDピークサーチ機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ワウフラッター | 0.055%(WRMS) |
周波数特性 | メタル:20Hz~20kHz ±3dB |
SN比 | 76dB(Dolby NR C) 81dB(Dolby NR S) |
入力感度/インピーダンス | ライン:100mV/47kΩ |
出力レベル/インピーダンス | ライン:775mV/1.0kΩ ヘッドホン:0.9mV(32Ω) |
定格消費電力 | 25W |
外形寸法 | 幅440x高さ127x奥行276mm |
重量 | 4.5kg |
付属 | リモコン |