KENWOOD KX-7030
¥49,800(1991年頃)
解説
クローズドループ・デュアル・キャプスタン方式を採用した3ヘッドステレオカセットデッキ。
メカニズムには、クローズドループ・デュアル・キャプスタン・ドライブ方式を採用しており、テープのヘッドタッチの前後で常に一定のテンションをかけられるため、安定した走行性能を得ています。
ケンウッド独自のテープパス・スタビライザーを搭載しており、内部振動と外部振動による影響を排除するために、板バネ方式に加え圧縮コイルバネや特殊弾性ゴムを使用し、カセットホルダーを閉じると、左右両端よりカセットハーフを包み込むことでしっかりと固定し、振動を吸収してテープ走行を安定させます。
ヘッドには伝送ロス低減に効果があるPC-OCC(単結晶状高純度無酸素銅)を採用しており、高域減衰と原信号の伝送ロスを最小限に抑えています。
キャプスタン用、リール駆動用、ヘッドアクチュエーター/メカアシスト用にそれぞれ独立したモーターを採用しており、スムースかつ静かなメカニズムを実現しています。
従来の2倍である210kHzにバイアス周波数を設定することで、ビート歪を排除し、優れた高域再生を実現しています。
400Hzと10kHzの2種類の信号レベルを16段階変化させて記録し、それぞれの出力レベルにより適正バイアスを検出するオートバイアス機能を搭載しています。また、同じテープでの再録音や全く同じ種類のテープを使用する際に再度オートバイアス設定することがないようバイアスプリセットメモリーを搭載しています。
プリセットメモリーはMETAL/CrO2/Normalそれぞれで記録されています。
メカニズム系、信号系、表示系と3分割巻線を採用しており、電源供給部からの相互干渉や回り込みを防いでいます。
さらに、動作基準点となるラインアウトのアース部分に全ての動作基準を集結させるピュアシグナルグランドライン構造とすることで、相互干渉を抑えてます。
3ヘッドデッキでの操作性を向上させたDPSSを搭載しており、前後の頭出しやダッシュ&プレイなどの操作が可能です。
また、収録されている曲の始まりを約10秒間再生して次々とモニターできるインデックススキャン機能も搭載しています。
お気に入りの箇所2点間(約18秒以上の曲間が必要)を、カウンター情報を利用して何度もリピートするリピートA-B再生機能を搭載しています。
CDピークサーチとシンクロ機能を搭載しており、ケンウッドのXSマークつきCDプレイヤー、LDプレイヤーと接続しCDピークサーチキーを押すとCDが大信号記録のポイントを自動的に検出し、それに合わせて録音レベルを最適値に設定するだけで録音が完了します。
またXR、XSマークのついたAVアンプのシステムリモコンでKX-7030の基本操作が行えます。
全点灯/カウンターのみ点灯の2段切換えができるディスプレイモードを搭載してます。
ピークメーターには17ポイントピークレベルメーターを採用しており-30dB~+12dBを表示できます。
ドルビーHX-PROやMPXフィルター、オートテープモニター機能を搭載しています。
タイマープレイ&レック機構を搭載しています。
ドルビーNRの設定やオートバイアス/バイアスプリセット、リピートA-B再生の設定など、ほとんどの操作が可能な15キー多機能リモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
録音方式 | 交流バイアス(ハイ・バイアス210kHz) |
ヘッド | 録音:ハードパーマロイ(コンビネーション) 再生:ハードパーマロイ(コンビネーション) 消去:ダブルギャップフェライト |
モーター | キャプスタン駆動モーターx1 リール駆動モーターx1 メカアシストx1 |
ワウフラッター | ±0.045%(WRMS) |
早巻時間 | 約80秒(C-60テープ) |
周波数特性 | ノーマル:20Hz~18kHz ±3dB クローム:20Hz~19kHz ±3dB メタル:20Hz~20kHz ±3dB |
歪率 | 0.7%(1kHz、第3次高調波歪率、メタル) |
SN比 | 59dB(Dolby NR OFF) 67dB(Dolby NR B) 75dB(Dolby NR C) |
入力感度/インピーダンス | ライン:77.5mV/50kΩ |
出力レベル/インピーダンス | ライン:490mV/3kΩ ヘッドホン:0.85mW/8Ω |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W |
外形寸法 | 幅440x高さ127x奥行324mm |
重量 | 5.1kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-X7030 |