TRIO KA-1100
¥118,000(1983年頃)
解説
DLD(ダイナミック・リニアドライブ)サーキットを採用したプリメインアンプ。
DLDサーキットは、出力部にローパワーアンプとハイパワーアンプの2つのアンプを持ち、信号の大部分を歪率0.001%以下のローパワーアンプで処理しています。
このローパワーアンプが受け持つのは約50Wまでで、このアンプを巨大な電源で駆動するため、電源インピーダンスを低くする事ができ、スピーカーの負荷変動に左右されない良好な諸特性を得ています。
また、瞬間的な大信号入力時にはハイパワーアンプが働きます。
これにより、瞬間的な大入力に対しても供給電力が大きく、また、低インピーダンス時にも電流リミッターが動作しにくいことにより、スピーカーを安定してドライブしています。
アンプの入力波形と相似形をした信号でスピーカーシステムをドライブするため、Σドライブ方式を採用しています。これにより数mの接続ケーブルを使用してもスピーカーの入力端子での波形の変形を抑えています。
デュアルヘッド・イコライザーアンプを採用しています。
これは、FETとトランジスタの素子の特性を生かして、入力部の差動回路とNF素子をそっくり差し換える独自の回路構成を採用しており、各カートリッジの性能を発揮させます。
機種の定格
型式 | DLDインテグレーテッドアンプ |
定格出力 | 130W+130W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch動作、THD0.004%) 180W+180W(4Ω、1kHz、両ch動作、THD0.004%) |
全高調波歪率(8Ω、定格出力時) | 0.004%(CD/AUX、Tuner、Tape→SP Out、1/2定格出力時、20Hz~20kHz) 0.005%(Phono→SP Out) |
混変調歪率 | 0.004%(CD/AUX、Tape、Tuner→SP out、60Hz:7kHz=4:1) |
周波数特性 | DC~200kHz-3dB |
Phono RIAA偏差 | ±0.2dB(20Hz~20kHz) |
ダンピングファクター | 1000(100Hz) |
出力帯域幅 | 5Hz~90kHz(歪率0.02%、CD/AUX、Tuner、Tape→SP Out、8Ω) |
SN比(IHF-A) | Phono MM:88dB Phono MC:70dB(100μV) CD/AUX、Tuner、Tape:108dB |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.1mV/100Ω CD/AUX、Tuner、Tape:150mV/47kΩ |
トーンコントロール | Bass:50Hz±10dB(200Hz)、100Hz±10dB(400Hz) Treble:10kHz±10dB(3kHz)、20kHz±10dB(6kHz) |
ラウドネスコントロール | +3dB、+6dB、+9dB(30Hz、60Hz、90Hz)(Volume-40dB) |
サブソニックフィルター(-3dB) | 6dB/oct(18Hz) |
ライズタイム | 1.7μs |
スルーレイト | ±100V/μs |
Phono最大許容入力 (1kHz、THD0.004%) |
MM:260mV MC:10mV |
出力レベル/インピーダンス | 150mV/220Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 310W(電気用品取締法) |
電源コンセント | 連動:2系統100W 非連動:1系統400W |
最大外形寸法 | 幅440x高さ158x奥行383mm |
重量 | 13kg |