Technics SV-D900
※受注生産品
¥150,000(1991年頃)
解説
MASH・1ビットDACを採用したDATデッキ。
ゼロクロス歪を原理的に発生させないMASH・1ビット方式をA/D変換部とD/A変換部に採用しています。
録音時は、左右独立構成のMASH・1ビットADCがデジタル変換します。
メカシャーシには一体成型のアルミダイカストを採用しています。また、ロータリヘッドシリンダにはSSB(スリーブド・シャフト・ベアリング)を用いて振動やメカノイズの発生を抑えています。
ヘッドシリンダとキャプスタンの駆動にはDD方式を採用しており、走行安定性を向上させています。
また、120分テープを約27秒で巻き取る400倍速サーチや、ソフトウェア・サーボ制御による1/2~15倍の可変速シャトルサーチなどによって素早いアクセスが可能です。
振動対策として4つの大型インシュレーターを採用するとともに、底部には金属シャーシとTNRCベースを複合して採用し、さらに粘弾性材のインシュレーターでシャーシからデッキメカをフローティングしています。これにより外部からの振動だけでなく、内部のメカニズムやトランスからの振動も低減しています。
さらに、筐体自体の共振を低減するため、天板は厚さ2mmの防振ゴムで固定し、側面はサイドウッドで固定しています。
ライン出力回路とヘッドホン回路にクラスAA方式を採用しています。
また、電源トランスの巻き線には無酸素銅を使用するとともに、相互干渉を抑えるためにオーディオ部とデジタル/メカニズム駆動部、ディスプレイ部の巻線を分離しています。
炭素被膜抵抗や電解コンデンサなどには試聴を通して厳選したパーツを採用しています。
録音済みのテープの頭出し位置や自動飛び越し位置を任意に設定・消去できます。
テープの録音されている最終端を高速でサーチして停止するエンドサーチを搭載しています。
オートプログラムナンバー機能を搭載しており、録音開始後や音が出始める場所、または無音部が約2秒以上続いた後で音が出る場所に自動的に曲番を設定できます。
ミュージック・スキャンやデジタルフェードイン/アウト機能を搭載しています。
マルチモード・テープカウンタを搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | DATデッキ |
<信号フォーマット> | |
テープ記録方式 | 回転ヘッド方式、DAT |
標本化周波数 | 録音時:48kHz、44.1kHz、32kHz(デジタル入力自動切り換え) 再生時:48kHz、44.1kHz、32kHz(自動切り換え) |
量子化ビット数 | 16ビット直線 |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
<オーディオ> | |
デジタル録音/再生 | |
周波数特性 | 2Hz~22kHz(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 95dB以上(EIAJ) |
S/N比 | 107dB以上(EIAJ) |
全高調波歪率 | 0.003%以下(EIAJ) |
アナログ録音/再生 | |
周波数特性 | 2Hz~22kHz(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 90dB以上(EIAJ) |
S/N比 | 90dB以上(EIAJ) |
全高調波歪率 | 0.008%以下(EIAJ) |
ワウフラッタ | 測定限界以下 |
<総合> | |
入出力端子 | デジタル:同軸(75Ω)、光(切換えスイッチ付き) アナログ:RCAピン |
ヘッド | アモルファス・フェライト複合型 |
シリンダ直径 | 30mm |
シリンダ回転数 | 2000rpm(録音・再生時) |
テープ速度 | 最大400倍速 |
早巻き時間 | 約27秒(120分テープ) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 21W |
外形寸法 | 幅483x高さ145x奥行339mm |
重量 | 8.1kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |