Technics SL-P770
¥59,800(1988年頃)
¥55,500(1989年4月1日改定)
解説
新開発の4DAC・18bit変換システムを採用したCDプレイヤー。
D/A変換部には4DAC・18bit変換システムを採用しています。
この回路では、Lch/Rch各2個、計4個のD/Aコンバーターを採用しており、両chの正信号側と負信号側それぞれ専用のD/Aコンバーターを新開発の4DACプロセッサLSIで完全結合することでゼロクロス歪を原理的に追放するとともに18bitの高分解能動作を実現しています。これにより微小信号の再現能力を大幅に向上させています。
また、不要な高周波成分を除去するデジタルフィルターには266次の高精度18bit4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用しており、信号レベルを従来の16ビットから18ビットに分解することで、より高忠実度な再生を可能にしています。
ラインアウト回路とヘッドホン回路に独自の高音質回路技術であるclassAAを採用しています。これにより複雑な接続負荷に対しても忠実な波形伝送を実現しており、超低歪率と、高解像度を実現しています。
ピックアップを移動させるトラバースメカニズムの駆動部には、リニアモーターを用いたハイスピード・リニアアクセスシステムを採用しています。マイクロコンピューターを駆使した独自の制御システムに磨きをかけることで高速アクセスを実現しており、操作性を向上させると同時に高い耐久性と静粛性を実現しています。
また、ピックアップは一体成型ガラスレンズの採用により優れた信号読み取り能力と高い信頼性を獲得しています。
異種金属から成る多層構造ベースと多層構造天板を採用することで、音質に悪影響を及ぼす振動の低減を図っています。
また、設置台から直接伝わる床振動に対しては、4つの大型インシュレーターと光学デッキのダブルフローティングによる多重インシュレーター構成を採用することで低減を図っています。
光と同軸の2系統のデジタル出力を搭載しています。
また、アナログ再生時にデジタル出力の影響を遮断できるデジタル出力ON/OFFスイッチを搭載しています。
電源回路には、オーディオ系とデジタル・サーボ系が独立した独立2巻線電源トランスを採用しており、変動の激しいデジタル回路やサーボ回路の影響がオーディオ系に及ぶのを防いでいます。
また、ローノイズ・アクティブサーボ電源の採用によって安定した電源供給を実現しています。
エディットガイド機能を搭載しており、テープへの収録時間(90分/60分/46分)を選択するだけで、テープA面/B面に収録できる曲数、曲番、録音時間を自動計算してディスプレイに表示できます。
デジタルピークサーチを搭載しており、ディスク全曲あるいはプログラム曲のピークレベルを自動検出した後、ピーク点の前後±3秒分、計6秒分を繰り返し演奏できます。この機能を利用することでデッキ側での最適録音レベルの設定が容易に行えます。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | マルチCDプレイヤー |
<オーディオ部> | |
チャンネル数 | 2チャンネルステレオ |
出力電圧 | 2.5Vrms(EIAJ) |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.3dB(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 100dB以上(EIAJ) |
SN比 | 112dB以上 |
全高調波歪率 | 0.003%以下(1kHz、EIAJ) |
高調波歪率 | 0.0015%以下(1kHz、0dB、10次までの高調波成分) |
チャンネルセパレーション | 110dB以上(EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界以下 |
ローパスフィルター | 4fs266次デジタルフィルター |
<信号フォーマット> | |
標本化周波数 | 44.1kHz |
誤り訂正方式 | テクニクス・スーパー・デコーディング・アルゴリズム |
複合化 | 16ビット直線 |
<ピックアップ> | |
方式 | FF-1 |
光源 | 半導体レーザー |
波長 | 780nm |
<トラバース> | |
方式 | ハイスピードリニアアクセスシステム |
<総合> | |
ヘッドホン出力レベル | 最大60mW/32Ω(可変) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 16W |
外形寸法 | 幅430x高さ116x奥行333mm |
重量 | 6.5kg |
付属:ワイヤレスリモコン EUR64711 | |
機能 | 41キー |
使用乾電池 | 単3乾電池1.5Vx2 |