Technics SL-1000
¥145,000(1972年頃)
¥178,000(1974年頃)
解説
SP-10とトーンアームEPA-99を採用したダイレクトドライブ・プレイヤーシステム。
ターンテーブル部に採用されたSP-10は、テクニクス技術陣が世界に先駆けて開発したダイレクトドライブ(直接駆動)方式のターンテーブルです。
ダイレクトドライブ方式ではモータ自身がレコードと同じ速度で回転するため、ベルトやアイドラなどの減速機構が全くありません。これにより、減速機構が原因で発生していた機械振動を皆無にしています。
ターンテーブルには重量2.8kg、慣性質量330kg・cm2のものを採用しており、一品一品厳密にダイナミックバランス調整がされています。
回転速度の切換えにはつまみ操作で行う電子式を採用しており、切換え機構に起因する回転ムラがありません。
また、33・1/3、45回転それぞれ単独で回転速度の微調整が可能です。
トーンアーム部にはEPA-99を採用しています。
EPA-99には新開発のパーフェクトインサイドフォースキャンセラを搭載しており、2つのカムを組み合わせた特殊な構造によって有害なインサイドフォースを打ち消しています。
針圧直読式のバランスウェイトを搭載しています。
粘弾性材料とスプリングを組合わせたフローティング方式ウッドベースを採用しており、アコースティックフィードバックを防止して可聴域全域にわたる振動をカットしています。外部振動によるハウリングも防止しており、より忠実な音を実現しています。
オイルダンプ式のアームエレベーション機構を搭載しています。
ヘッドシェル2個とダストカバーが付属しています。
機種の定格
型式 | ダイレクトドライブプレイヤーシステム |
<ターンテーブル部> | |
型番 | SP-10 |
ターンテーブル | 30cmアルミ合金ダイカスト製、2.8kg |
慣性質量 | 330kg・cm2 |
モーター | 20極60スロット超低速電子整流子モーター |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数切換方式 | 電子切替方式 |
回転数微調方式 | 可変抵抗器による回転数単独調整 |
回転数調整範囲 | ±2% |
ワウフラッター | 0.03%以下(W.R.M.S.) |
SN比 | 60dB以上 |
起動 | 1/2回転で正常動作(33・1/3rpm) |
<トーンアーム部> | |
型番 | EPA-99 |
トーンアーム | 針圧直読式スタティックバランス型インサイドフォースキャンセラ付 |
実効長 | 235mm |
オーバーハング | 14mm |
オフセット角 | 21゜ |
トラッキングエラー | ±1.75゜ |
針圧調整範囲 | 0~3g |
適用カートリッジ重量 | 4g~35g |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 5.0W |
外形寸法 | 幅540x高さ170x奥行405mm |
重量 | 14.5kg |
付属 | ヘッドシェル2個 アクリルダストカバー |