解説　

ディスクリート4chレコードであるCD-4レコード再生用のディモジュレータ(復調器)。

4chと2chの自動切換方式を採用しています。
30kHzのキャリア信号の有無により、CD-4レコードとステレオレコードを識別し、ミューティング回路を自動的にON・OFFします。
CD-4レコードを再生すれば、自動的に復調回路が働くと同時に4chレーダが点灯し、CD-4レコードの再生中を知らせます。また、ステレオレコードを再生すれば普通のイコライザ回路として働きます。

レコードの磨耗や埃による雑音を押えるため、独特の雑音低減回路を内臓しています。
キャリアをFM検波して差信号を取り出すFM検波回路にPLL(Phase Locked Loop)回路を採用しており、これによりレコードの劣化によるキャリアレベルの低下や、埃などによりキャリアがドロップアウトした場合に発生する歪音や雑音を押えています。

カートリッジの違いによって出力に差異があっても、常に最良の状態でキャリア信号を取り出せるようにするため、キャリアレベル調整ツマミを搭載しています。
これにより4chカートリッジの出力差を補正出来ます。

2系統のPhono入力端子を搭載しています。
セパレーション、キャリアレベルはPhono1、2それぞれ独立に調整可能なため、一度調整すればカートリッジの交換ごとの調整は不要となっています。

4つのチャンネルの音量を同時に調整できる4連マスターボリュームを採用しています。

半導体形、マグネチック形のどちらのタイプのカートリッジも使用が可能です。

機種の定格

型式	CD-4システムディスクディモジュレータ
周波数特性	20Hz～16000Hz
定格入力レベル	Phono1 SC:3.0mV MM:1.5mV Phono2 MM Low:1.5mV MM High:7mV
入力インピーダンス	Phono1 SC:4.7kΩ MM:100kΩ Phono2 MM Low:100kΩ MM High:100kΩ
定格出力レベル	300mV
出力インピーダンス	1.8kΩ
使用半導体	IC:4個 トランジスタ:41個 FET:6個 ダイオード:12個
電源電圧	AC100V、50Hz/60Hz
消費電力	5.7W
外形寸法	幅205x高さ141x奥行335mm
重量	3.2kg