Technics SU-V3
¥49,800(1981年頃)
解説
リニアフィードバック回路を搭載したニュークラスA方式採用のインテグレーテッドアンプ。
理論値歪=0を実現したリニアフィードバック回路を搭載しています。この回路は、NFBループ内に無限大の増幅を可能とするような、独立した帰還回路を形成しており、理論値歪=0、素子や電源の影響のないピュアゲイン、逆起電力や線材の影響のないスピーカー駆動という、理想的な動作を行うアンプを理論的に実現しています。
テクニクス独自のシンクロバイアス回路によりスイッチング歪を解消しています。
通常、高効率を得るためにB級、AB級動作で交互に休止する+側−側各出力トランジスタに、休止サイクルに同期して一定バイアスを供給することで出力段を常に能動状態に保ち、出力段の休止に起因するスイッチング歪を解消しています。
さらに信号経路とバイアス電流経路を独立させているため、出力段は常に適切な動作点をキープでき、理想的な二乗特性を持つ高速応答ダイオードの働きとも相まって、クロスオーバー歪も解消しています。
電磁輻射の影響を事実上なくしたコンセントレーテッドパワーブロックを採用しています。
このブロックにより出力段と電源部を一体化して、電磁波による高域の歪を極小レベルに抑えています。
リニアフィードバック回路の効果をトーンコントロール回路にも生かした回路設計となっています。
また、トーンコントロールは中点ディフィートとしていますが、ディフィートスイッチも設けられてます。
Input、Rec outの各セレクタスイッチに、コードの不要な引き回しを廃したリモートアクションスイッチを採用することで、クロストークやSN比などの諸特性を向上させてます。
純電子式の保護回路を搭載しています。
ハイフィルタやサブソニックフィルタを搭載しています。
機種の定格
型式 | インテグレーテッドアンプ |
<Tuner、Aux→SP out総合特性> | |
実効出力(20Hz~20kHz) | 40W+40W(8Ω、0.007%) |
全高調波歪率 | 0.007%(定格出力-3dB、20Hz~20kHz) |
出力帯域幅(THD 0.02%) | 5Hz~40kHz(8Ω) |
TIM | 測定不能 |
残留雑音 | 0.5mV |
ダンピングファクター(8Ω) | 40 |
負荷インピーダンス | main or remote:8Ω~16Ω |
<その他特性> | |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Tuner、Aux、Tape:150mV/22kΩ |
Phono周波数特性 | 20Hz~20kHz、RIAA ±0.8dB |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.2dB 2Hz~100kHz +0 -3dB |
SN比(IHF-A) | Phono MM:82dB Tuner、Aux、Tape:100dB |
トーンコントロール | Bass:±10dB(50Hz) Treble:±10dB(20kHz) |
サブソニックフィルター | 30Hz、-6dB/oct |
ハイフィルター | 7kHz、-6dB/oct |
ラウドネスコントロール | +9dB(50Hz、Volume -30dB) |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 83W |
外形寸法 | 幅430x高さ97x奥行310mm |
重量 | 6.0kg |