TEAC TN-400
¥55,800(1973年頃)
解説
マグネフロート方式とエレクトロタッチオペレーション機構を搭載したダイレクトドライブ方式ターンテーブル。
            
            TN-400は、マイクロスイッチなど機械的なスイッチや電磁リレー等を使用せず、タッチプレートとトランジスタの組合せによる操作方式を採用しています。これによりクリックノイズが発生しません。
            各ボタンは自照式のランプ表示となっています。
            
            マグネフロート方式を採用しており、重いターンテーブルの磁石の反発力を利用して軸受けにかかる負担を軽減しています。
            これにより重量2.4kg慣性質量325kg・cm2のターンテーブルを採用できています。
            また、このターンテーブルは1台ごとに厳密にダイナミックバランスが取られています。
            
            モーターには20極60スロットのDCサーボモーターを搭載しています。
            このモーターはステーターに120゜の感覚で取付けられた3個の位置検出器と、ローターとともに回転する位置検出マグネットにより、ローターの位置を検出し、電子的にモーターの駆動電流を切換えて回転する電子整流子モーターとなっています。
            電子整流子モーターはブラシが無く、電子的に切換えているため、アークが発生せず、電気的ノイズがないなどの特徴を持っています。
            
            モーター駆動コイルと並列に巻かれたコイルの逆起電力により生じる電圧を、サーボ回路の帰還回路に加え、一定の回転数が保たれるように制御されています。
            
            コア材に能率の良い材質を厳選するとともに、起動時には定速回転時の8倍の電流を流し、起動時に大きなトルクを得ることで素早く安定した定速回転に入っています。
            
            スピード調整は33、45rpmそれぞれ独立して調整が可能です。
            また、回転数のチェックは自照式ストロボミラーによって行えます。
            
            優れたレギュレーションを得るため、能率の優れた大形カットコアのトランスと、安定化電源回路を搭載しており、電源電圧が10%変銅しても0.5%の変動というレギュレーションを得ています。
            また、電源トランスの電磁振動によるSN比の悪化を防ぐため、電源トランスをシールドケースに入れた状態でピッチづめし、さらに2重のゴムクッションでトランス全体を浮かして取付けています。
            
            直径20mmの大型水準器を搭載しています。
            
            オーバーハングのチェック用に、ターンテーブルの中心に10mm、15mmの同心円の切り込み溝があります。
			
機種の定格
| 型式 | ターンテーブル | 
| 駆動方式 | ダイレクトドライブ方式 | 
| モーター | 20極60スロット超低速DCサーボモーター | 
| ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製、2.4kg、慣性質量325kg・cm2 | 
| 回転数 | 33・1/3、45rpm. | 
| 速度切換方式 | エレクトロタッチによる電子切換方式 | 
| 回転数調整範囲 | ±4% | 
| 起動特性 | 3/4回転以内(33・1/3rpm) | 
| ワウフラッター | 0.03%(wrms) | 
| SN比 | 60dB | 
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | 
| 消費電力 | 15W | 
| 外形寸法 | 幅324x高さ121x奥行370mm ボード下寸法:73mm  | 
                
| 重量 | 8.5kg |