SONY ST-A7B
¥158,000(1977年頃)
解説
クリスタルロックシステムを採用し、同調ズレゼロをを目指して開発された最高級FM/AMチューナー。
発振素子の中でも高精度が得られるクリスタルを分周し、日本の放送電波の周波数割当に合わせて100kHz(0.1MHz)おきにロックするクリスタルロック方式を採用しています。これにより、従来の連続的な発振と異なり、チューニングメータやAFC(自動周波数制御)の必要もなく、受信周波数が正確にロックできるようになっています。
同調周波数は数字で表示され、電波をロックした場合にはLockedインジケーターが点灯します。
フロントエンド部は低雑音デュアルゲーMOS FETによるRF増幅部、デュアルFETによるバランスドミキサー、高精度FM5連バリコンなどを採用し、強電界にも強い回路としています。
IF増幅部はNormal/Narrowの2段切替え回路を搭載しており、Normalポジションでは、単一モードの群遅延特性を持ったユニフェイズ・フィルターを用い、良好な選択度特性を得ながら、低歪率・高SNを獲得しています。
また、Narrowポジションでは、ユニフェイズフィルターが追加されて、より高選択度特性が得られます。
微細な混信妨害やステレオ時に生じる不快なヒスやジュルジュルというモンキーチャッターノイズの混入を防止するビートカット・フィルターを搭載しています。
MPX部には、デュアルFET差動アンプにNFBをかけたPLL ICを採用しています。
電源回路はソニーアンプでも使われているFETバッファ電源を採用しています。
シグナル/マルチパスメーター、上下2段に光るLEDダイヤル指針、ミューティング、ハイブレンドスイッチを搭載しています。
AM部は独立した構造となっており、AM専用の同調つまみや、ドラム形ダイヤル、AGC回路、IFフィルターを採用しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー | ||||
<FMチューナー部> | |||||
FM実用感度 | 1.5μV(IHF) 8.8dBf(新IHF) |
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SN比 | mono:80dB stereo:75dB |
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キャプチャーレシオ | Normal:0.8dB Narrow:1.8dB |
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選択度(IHF) | Normal:40dB Narrow:測定不能 |
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イメージ妨害比 | 110dB | ||||
IF妨害比 | 110dB | ||||
スプリアス妨害比 | 120dB | ||||
歪率(100Hz、1kHz) |
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ステレオセパレーション (1kHz) |
Normal:55dB Narrow:45dB |
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<AMチューナー部> | |||||
感度(バーアンテナ使用時) | 250μV/m | ||||
SN比 | 50dB | ||||
<総合> | |||||
消費電力 | 43W | ||||
外形寸法 | 幅430x高さ170x奥行435mm | ||||
重量 | 14.5kg |