SONY ST-5150
¥39,800(1973年発売)
解説
ESシリーズのFM/AMチューナー。
フロントエンドでは、高周波増幅回路に新開発ジャクションFET、4連バリコンを採用し、さらに安定した局部発振回路、FETミキサー回路を採用してます。
これにより、強電界地域でも充分安定した受信を可能としています。
受信局が送り出すありのままの音質を受信するために、中間周波数増幅回路には2素子ソリッド・ステート・フィルターを採用し、さらにIF部には高性能ICを採用しています。
ステレオ信号を分離するMPX回路には、高集積度ICとIC専用の新開発コイルユニットを採用しており、ステレオ分離度を向上させています。
また、無調整タイプの密閉ユニットであるため、調整ズレの心配がなく、熱・湿気などの影響を受けないようになっています。
AM部には高集積度ICソリッド・ステート・フィルターを含むトリプルチューンIFTを採用しており、強電界に強く、妨害排除能力に優れた設計となっています。
また、Hi-FiチューナーでAM放送を夜間に聴いた場合に起きる、不快な高域雑音に対処するため、不必要な入力電波をシャットアウトする入力回路と選択度の鋭いIF回路の採用によって、この問題を解消しています。
電波の強弱を示すインプット・メーターとセンター・ゼロのチューニング・メーターを採用しており、ダイヤル指針は蛍光となっています。
グリーンのエッジライト付き、有効走り幅180mmの大型ダイヤルと等間隔目盛りを採用しています。
ミューティング回路にはFETによるスイッチを採用しています。
ローパスフィルターの採用でキャリアリーク、テープ録音時のビート(高音の干渉雑音)のない録音が可能です。
雑音に有利な75Ω同軸ケーブルが簡単に取り付けられるように、同軸ケーブル用入力端子と接続コネクターが付属しています。
マルチパス現象を目視できる出力端子を搭載しており、オシロスコープにつなぐことで、ベストのアンテナ設置位置と方向が得られます。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー | ||
回路方式 | スーパーヘテロダイン方式 | ||
<FMチューナー部> | |||
アンテナ端子 | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型(同軸ケーブルコネクター) |
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受信周波数 | 76MHz~90MHz | ||
中間周波数 | 10.7MHz | ||
実用感度 | 2.0μV(IHF) | ||
感度 | 1.6μV(S/N=30dB) | ||
S/N比 | 70dB | ||
キャプチャーレシオ | 1.0dB | ||
選択度 | 70dB(IHF) | ||
イメージ妨害比 | 75dB | ||
IF妨害比 | 90dB | ||
スプリアス妨害比 | 90dB | ||
AM抑圧比 | 56dB(IHF) | ||
周波数特性 | 20Hz~15kHz、±1.0dB | ||
歪率 | mono:0.3%(400Hz、100%変調時) stereo:0.5%(400Hz、100%変調時) |
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FMステレオセパレーション | 40dB以上(400Hz) | ||
19kHz、38kHz抑圧比 | 50dB | ||
出力電圧/インピーダンス | 固定出力(Fixed):750mV/10kΩ(100%変調時) 可変出力(Variable):0~2V/1.8kΩ(最大出力にて、100%変調時)
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<AMチューナー部> | |||
アンテナ | フェライトバーアンテナ 外部アンテナ端子付 |
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受信周波数 | 530kHz~1,605kHz | ||
中間周波数 | 455kHz | ||
感度 | 50dB/m(バーアンテナ使用時) 30μV(外部アンテナ使用時) |
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S/N比 | 50dB | ||
イメージ妨害比 | 45dB(1,000kHz) | ||
IF妨害比 | 40dB(1,000kHz) | ||
歪率 | 0.6% | ||
<総合> | |||
使用半導体 | トランジスタ:12(受信回路x9、付属回路x3) FET:4(受信回路FETx2、付属回路FETx2) ダイオード:14 IC:3個 |
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電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 15W | ||
外形寸法 | 幅400x高さ149x奥行344mm | ||
重量 | 7.0kg | ||
付属 | FMフィーダーアンテナx1 接続コード RK-74x1 ポリシングクロスx1 75ΩF型プラグx1 |
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別売 | ウォールナット仕上げ木製ケース TAC-IN(¥3,000) |