SONY TC-K7II/TC-K7BII
TC-K7II:¥99,800(1977年頃)
TC-K7BII:¥105,000(1977年頃)
解説
ソニーのノウハウと最新のエレクトロニクス技術を駆使して開発されたステレオカセットデッキ。
メタリックカラーのTC-K7BIIとシルバータイプのTC-K7IIの2種類がありました。
キャプスタン用にはグリーンモーターを採用しています。このモーターは、定評のFGつき周波数モーターを製造方法まで含めて全面的に検討したもので、特に耐久性、ノイズ、回転ムラの性能向上を実現しています。
ダイナミックバランスを確実にとった直径90mmのフライホイールの採用と相まって、テープ走行の安定と耐久性を向上させています。
専用ICによるロジック回路を採用しているため、どのポジションからでもSTOPを飛ばして次の動作に移れます。
無理なテンションがかからないため、テープを傷めることがありません。
録再ヘッドにはF&Fヘッドを採用しており、再生アンプと直結したダイレクトカップリングとすることで、コンデンサーなどの素子によって、音質に影響を与えるのを防いでいます。
また、この再生アンプには独自に開発した低雑音トランジスタを採用しており、入力の信号源インピーダンス変化によるノイズレベルの変動を抑え、高利得を獲得しています。
3段ピークレベルインジケーターを搭載しており、録音時にVUメーターが指示できないパルシブな信号にも素早く反応します。
インジケーターは0/+4/+8の3段階で的確なピークを指示します。
ノイズリダクションシステムとして、ドルビーNRを搭載しています。
ドルビーNRでは、録音時に高域の微少レベルを強調し、再生時には逆に高域のレベルを弱めて元のレベルに戻します。これにより、強調した分だけノイズが低減され、ダイナミックレンジを改善しています。
録音中および再生中、繰り返し再生したいときに有効なメモリーストップ/プレイ機能を搭載しています。
使用するテープの特性を引き出すため、バイアス3段/イコライザー3段のテープセレクターを搭載しています。
Rec Mute機能を搭載しており、ボタンを押すと無音録音、離すと通常の録音状態になります。
また、Rec Mute中もラインモニターとVUメーターは働くため、録音タイミングの確認ができます。
FMエアチェックの際、19kHzのパイロット信号でドルビーNR回路が誤動作するのを防ぐため、MPXフィルターを搭載しています。
再生中にFWDボタンを押しながらRECボタンを押すと、すぐに録音を開始し、後追い録音ができます。
ライン、マイク入力をミキシングできます。
リアパネル入力より優先するフロントラインイン・ジャックを搭載しています。
ラインアウト・ヘッドホン独立ボリュームを搭載しています。
ソニーリミッターを搭載しています。
オートシャットオフメカニズムを搭載しています。
別売りプログラムタイマーを使用することで、連続留守録音や目覚まし再生が可能です。
別売りワイヤードリモコンにより離れた場所からの操作が可能です。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック方式 | 4トラック2チャンネル、ステレオ |
バイアス周波数 | 105kHz |
早送り・巻戻し時間 | 約70秒(C-60にて) |
総合S/N | 60dB(Fe-Cr、ピークレベル、ドルビーNR off) 56dB(CrO2、ピークレベル、ドルビーNR off) ドルビーNR on:5dB改善(1kHzにて)、10dB改善(5kHz以上) |
総合歪率 | 1.3% |
周波数特性 (ドルビーNR off) |
20Hz~18kHz/30Hz~16kHz ±3dB(Fe-Cr) 20Hz~17.7kHz/30Hz~15kHz ±3dB(CrO2) 20Hz~15kHz(Normal) |
ワウ・フラッター | 0.045%(WRMS) |
入力端子 | Mic:0.2mV(-72dB)/ローインピーダンスマイク用 Line:0.06V(-22dB)/100kΩ |
出力端子 | Line:0.775V(0dB、100kΩ負荷時) Headphone:8Ω~32Ω |
リモートコントロールジャック | 11ピンコネクター |
使用半導体 | トランジスタ:94個 ダイオード:69個 FET:1個 LED:3個 IC:2個 |
電源コンセント | unsitched:1系統、300W |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 26W |
外形寸法 | 幅430x高さ170x奥行310mm |
重量 | 10kg |
付属 | 接続コード ヘッドクリーニング棒 |
別売 | ワイヤードリモコン RM-30 |