SONY EL-4
¥99,800(1977年頃)
解説
オート機構を最大限に活用し、使い勝手の向上を図ったエルカセットデッキ。
オートマチックテープセレクターを搭載しており、コンパートメントに内蔵されたマイクロスイッチとカセットシェル底部に設けられた検出孔の組み合わせにより、自動的に最適なバイアス値とイコライザーにセットされ、インジケーターランプが点灯します。
オートマチックドルビーNR検出が可能です。
ドルビーNR録音をする時には、エルカセットのシェル底部のツメを折ることで、自動的に判別し、ドルビーNRオンで録音・再生されます。
エアチェックの際に、不要なパイロット信号やサブキャリア信号をカットするMPXフィルタースイッチを搭載しており、ドルビーNRが誤作動するのを防止しています。
レバー操作でRec-Muteが行えます。
専用回路と電磁ソレノイドを使用したロジカルコントロールシステムを採用しており、操作レバーはソフトタッチで操作できます。
別売りプログラムタイマーを使用することで連続留守録音が可能です。
ヘッドには、積層化していない1枚板のフェライトをコア部だけでなくガード部にまで使用した、ソリッドコア・オールフェライト構造のF&Fヘッドを採用しています。これにより片減り現象やギャップのズレなどが発生し難く、位相特性や周波数特性が改善しています。
また、FETを用いてF&Fヘッドと再生アンプをダイレクトに結合するダイレクトカップリング方式を採用することで、SN比や周波数特性、歪率を改善しています。
モーターにはFG付き周波数サーボモーターを搭載しています。
モーターの回転軸にFG(周波数発電機)を直結し、発生する周波数の変化から回転数のズレを検出することで、サーボコントロールを行っています。この構造により、回路中の電気的な変動を受け難くなっており、温度上昇で電圧が変動しても、発振周波数が殆ど変化せず、安定した回転数を維持します。
テープ走行時の速度偏差を抑えるテンションレギュレーターを搭載しています。
変調ノイズを抑えるスクレープフィルターを搭載しています。
後追い録音が可能です。
メモリーストップ機構を搭載しています。
インプットセレクターを搭載しています。
光電検出式オートシャットオフ機構を搭載しています。
セーフティロック機構を搭載しています。
ソフトイジェクト機構を搭載しています。
機種の定格
型式 | エルカセットデッキ |
ヘッド | 消去:1 録再:1 |
モーター | FG付き周波数サーボモーターx1 |
SN比 | 62dB(dolby off、ピークレベル、Type-IIデュアド) |
周波数特性 | 25Hz~20kHz ±3dB(Type-IIデュアド) |
ワウ・フラッター | 0.06% |
歪率 | 0.8%(Type-IIデュアド) |
消費電力 | 25W |
外形寸法 | 幅430x高さ170x奥行320mm |
重量 | 10.3kg |