SONY TA-4300F
¥55,000(1970年頃)
解説
TA-3200F、TA-1120F、TA-3060などのアンプをマルチチャンネル化するために設計されたディバイディング・プリアンプ。
ソニーがHiFi用として新開発したローノイズ・低歪のオーディオ用FETを大幅に使用しています。
信号経路にこのFETを使用することで従来のチャンネルディバイダーよりも歪やノイズを少なく抑えています。
クロスオーバー周波数は低中域は150、250、400、600、800、1000Hzの6通りで、中高域は1.5、2.5、3.5、4.5、6、8kHzの6通りとなっています。
遮断特性は18dB/octとなっています。
中域のローエンドはそのままで、低域チャンネルのみ単独でカットオフ周波数を4段階に変えられます。これにより特に大切な低域用と中域用のスピーカー間の音のつながりを微調整できます。
このシフトはクロスオーバー周波数がどのポジションにあってもそれぞれに働きます。
低域補償つまみを装備しており、低域のブーストが可能です。
補償特性は20Hzにおいて0、3、6、12、18dBの5通りとなっています。また、ターンオーバー周波数は種々の実験により150Hz、12dB/octに設定されています。
3D用センターチャンネル出力端子を搭載しています。
別売りのアダプターTAD-43Fを組み合わせることで、4ウェイマルチアンプ構成に対応できます。
機種の定格
型式 | 3チャンネル・ディバイディング・プリアンプ |
回路方式 | NF型フィルター |
通過帯域利得 | 0~-1dB |
クロスオーバー周波数 | Low:150、250、400、600、800、1kHz High:1.5k、2.5k、3.5k、4.5k、6k、8kHz |
入力インピーダンス | 90kΩ |
出力インピーダンス | 5kΩ以下(レベルコントロール中間位置にて最大) |
歪率 | 通過帯域 1V出力:0.03% 4V出力:0.1% クロスオーバー周波数 1V出力:0.05% 2.5V出力:0.1% |
S/N | 85dB(1V入力、クローズドサーキット) |
最大入力レベル | 4.5V(歪率0.1%) |
周波数特性 | 10Hz~100kHz +0 -1db |
使用半導体 | トランジスタ:40個(FET24個含む) ダイオード:3個(ツェナーダイオード1個含む) |
電源コンセント | 300W(電源スイッチ連動、非連動、各1系統) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 5W(TAD-43Fを含む) |
外形寸法 | 幅200x高さ149x奥行316mm |
重量 | 3.8kg |
付属 | 接続コード RK-74x3 接続コード銘板x3 ポリッシングクロス |
別売 | 4チャンネルアダプター TAD-43F(¥25,000) |