OTTO/SANYO DCA-150X
¥39,800(1971年頃)
解説
マトリクス4ch方式のデコーダーを内蔵したリア用プリメインアンプ。
DCA-150Xではモードスイッチをサラウンドに設定すると4-2-4方式のマトリクス4chをデコードします。
この際のマトリクス定数は各社の平均値でもある均等分割に定めており、明確な4点定位を狙っています。
2chのステレオソースに対してはモードをマトリクスのホールにすることで2-2-4方式擬似4チャンネル再生が可能です。
このモードではフロントは完全にフリーパスとしており、明確に定位させています。また、リアからはディレクターによって初めから封入された残響成分のみをマトリクス回路で取り出し、BSE回路によって4つの周波数帯域に分割し、それぞれダイナミックな位相処理を行った上でミキシング、LとRに振り分けて放射しています。
リア専用のアンプ回路を内蔵しています。
この回路にはピュアコンプリメンタリー回路を採用しており、4つのレベルメーターを使って各チャンネルのレベルがコントロールでき、全体の音量もマスターボリュームでコントロールできます。
トーンコントロールを搭載しており、フロントとの音量合わせが可能です。
ハイフィルターを内蔵しています。
フェイズ切換スイッチを搭載しており、フロントと位相を合わせることができます。
スピーカーのA/B切換機能を搭載しており、前後2-2方式とフロント2-2方式の切換が行えます。
2系統のディスクリートな4チャンネル回路を内蔵しており、4チャンネルオープンデッキや8トラック4チャンネルテープデッキを接続できます。
ディスクリート4チャンネルディスクも指定のデモジュレーターを使用することで再生できます。
機種の定格
型式 | DM4内蔵、リア専用プリ、メインアンプ |
パワーアンプ回路方式 | ピュアコンプリメンタリーITL OTL回路 |
実効出力 | 10W/10W(EIAJ) |
パワーバンドウィズス | 30Hz~50kHz |
周波数特性 | 20Hz~50kHz |
高調波歪率 | 0.15%以下(1W) |
ダンピングファクター | 30(8Ω) |
負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
復調方式 | 4チャンネルマトリクスデコーダ(4-2-4) 三洋方式マトリクス+BSE回路(2-2-4) |
モードセレクター | 2ch、Hall、Surround、Disc |
入力感度/インピーダンス | Input:35mV/30kΩ 2ch Tape PB:300mV/50kΩ 4ch Tape PB:300mV/50kΩ 4ch Aux:35mV/25kΩ |
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
ハイフィルター | 10kHz、-10dB |
付属回路 | 各チャンネル別レベルメーター 各チャンネル独立レベルコントロール テープモニタ ハイフィルター スピーカーA/B切換スイッチ |
使用半導体 | FET:2個 トランジスタ:35個 ダイオード:14個 Th:2個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 35W |
外形寸法 | 幅420x高さ130x奥行300mm |
重量 | 5.5kg |