SANSUI TU-70
¥32,000(1964年発売)
解説
AU-70と共に発表されたFMステレオ放送に対応した本格的AM/FMマルチ・チューナー。
高周波増幅部には低雑音管ニュービスター2本と三連バリコンによるカスコード方式を採用しています。
これにより、従来のグリット接地RF1段型チューナーよりも増幅度が高く、分離の良い安定したHi-Fi受信を可能にしています。
ノイズリミッター(雑音成分除去回路)を2段になっています。
これにより、イグニッションノイズ(発動機の点火栓雑音)のような激しい雑音や妨害波など、幅広い雑音除去が実現しています。
選局時に雑音が入らないミューティング・スイッチを搭載しています。
雑音が入らないように、受信機入力がある値以下に低下した時には、低周波増幅段を自動的に切り離すミューティング・スイッチ(スケルチ回路)を搭載しており、ダイアル指針が局間にあっても雑音がありません。
マルチ回路には、スイッチング・マトリックス方式を採用しています。
FMマルチ・ステレオインジケーターを搭載しており、FMステレオ局の選局を容易にしています。
ON/OFF出来るAFC(自動周波数安定装置)を搭載しており一度放送局に指針を合わせると、安定したFM放送を楽しめます。
AM部は高周波1段増幅と3連バリコン・フェライトアンテナという構成を採用しています。
機種の定格
型式 | AM・FMマルチ・チューナー | ||
<FMチューナー部> | |||
受信周波数 | 76MHz~90MHz | ||
帯域幅 | 230kHz(-3dB) | ||
中間周波数 | 10.7MHz | ||
感度(S/N20dB時、30%変調、75Ω) | 0.7μV | ||
イメージ比 | 52dB以上 | ||
周波数特性 | 30Hz~15000Hz ±2dB | ||
歪率(100%変調) | 1%以下 | ||
<FMマルチプレックス部> | |||
周波数特性 | 30Hz~15000Hz ±2dB | ||
チャンネルセパレーション | 37dB(1000Hz) | ||
歪率(1000Hz) | 1%以下 | ||
<AMチューナー部> | |||
受信周波数 | 535kHz~1605kHz | ||
帯域幅 | 7kHz(-3dB) | ||
中間周波数 | 455kHz | ||
感度(S/N30dB、30%変調) | 0.7μV | ||
イメージ比 | 75dB以上 | ||
<総合> | |||
出力レベル(入力10μV以上、30%変調) | 1.2V以上(FMステレオ/モノラル) | ||
付属回路 | ノイズフィルター(ON/OFF可、1000Hz -13.5dB) ミューティング回路(ON/OFF可) AFC回路(ON/OFF可) |
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インジーケーター | FMステレオインジケーター チューニングインジケーター |
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使用半導体 |
バリキャップ MA-301:1個 シリコンダイオード SD-1A:2個 シリコンダイオード 2SC-402:1個 |
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電源電圧 | AC100V/117V/240V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 60VA | ||
外形寸法 | 幅405x高さ315x奥行142mm | ||
重量 | 7.5kg |