SANSUI SR-212
¥29,800(1973年頃)
解説
基本特性を重視し、操作性に優れたオート・リターンプレイヤー。
オート機構を搭載しており、アームをレコード上にセットし、操作レバーを動作するだけで演奏開始します。
演奏が終了すると、自動的にアームレストに戻り、ターンテーブルも停止します。
また、演奏を途中でカットしたい場合は、操作レバーを動作させれば、アームはオート・リターンしてターンテーブルも停止します。
リフター・レバー機能を搭載しており、レコード演奏途中でアームのアップ、好きな位置からでダウンなど、マニュアル動作が可能です。
アームは遅延型オイルダンプ式のアームリフターにより静かに下降し、レコードや針先を痛めることなく操作が出来ます。
ターンテーブルは精密仕上げのダブル・リム型の30cmアルミ合金ダイキャスト製を採用しています。
経年変化の少ない特殊ポリウレタン・ベルトにより、駆動が可能です。
モーターは電圧や負荷変動に強く、定速回転が可能な4極シンクロナスモーターを使用し、ワウ・フラッターを低く押えています。
アームには水平・垂直とも感度の良い軽量スタティックバランスS字型パイプアームを採用しています。
S字型パイプアームは針圧調整のためにカウンターウェイトを移動しても、ラテラルバランスは崩れず、調整の必要はありません。
また針圧は直読式なので、適正針圧を選ぶだけで正確なトレースを可能にしています。
インサイドフォース・キャンセラーを搭載しており、カートリッジの針先のバランスを保ち、片ベリや歪の発生を防ぎます。
SR-212では糸づりの小型ウェイトを使用し、インサイドフォースの打ち消しを行っています。
カートリッジにはMMガタを採用しています。
接触不良の防止のため、シェルとアームの接続端子に金メッキ加工を施しています。
4-ch時代に対応する低容量型出力コードを採用しています。
特殊ゴム製のインシュレーターを採用し、外部振動を吸収しています。
着脱可能なフリーストップ式ダストカバーを搭載しています。
機種の定格
| 型式 | 2スピード・ベルトドライブ・オート・リターンプレイヤー |
| <ターンテーブル部> | |
| ターンテーブル | 30cmアルミ合金ダイキャスト |
| モーター | 4極シンクロナス型 |
| 定格回転数 | 33・1/3、45rpm |
| ワウフラッター | 0.1% |
| SN比 | 45dB |
| <トーンアーム部> | |
| トーンアーム | スタティックバランスS字型 針圧直読式パイプアーム インサイドフォース・キャンセラー 4端子プラグインヘッド式 |
| 実効長 | 215mm |
| オーバーハング | 10mm |
| 針圧調整範囲 | 0g~4g |
| <カートリッジ部> | |
| カートリッジ | ムービングマグネット型(SV-28) |
| 出力電圧 | 3.5mV(1kHz、50mm/sec) |
| 負荷インピーダンス | 50kΩ |
| 適正針圧 | 2.5g±0.4g |
| 針先 | 0.5milダイヤ針(SN-28) |
| <総合> | |
| 消費電力 | 10W |
| 外形寸法 | 幅442x高さ166x奥行352mm |
| 重量 | 6.7kg |