オーディオの足跡

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BA-2000の画像
 解説 

原音楽を忠実に再生するだけでなく、音楽そのものが持つ響きを再現するため、大出力かを図ったステレオパワーアンプ。

終段には、各チャンネル2石づつ特性の揃った大出力トランジスタを用いたパラレルプッシュプル方式を採用してます。この方式は各トランジスタに流れる電流が1/2ずつになるため、リニアリティの良い動作点が選べる、安定な大出力が連続して得られる、広帯域にわたり低歪率が得られるなどの特長を持っています。

回路構成は全段直結純コンプリメンタリーOCL回路をさらに磨き上げた構成となっており、プリドライブ段はアクティブロード付A級増幅2段、ドライブ段は、3段ダーリントン接続によるパラレルプッシュプル方式となっています。
差動増幅部は動作点や温度特性の揃った新開発デュアルトランジスタを使用することで中点電位の安定度を高めると同時に、定電流回路とカレントミラー回路との組み合わせで、直流的なバランスをより安定にしています。
さらに使用するパーツ類も、超低雑音トランジスタや、損失や漏れ電流の少ないローリーク型コンデンサー、ヒューズ抵抗、不燃性抵抗、バリスターなど高級部品を積極的に採用し、物理特性だけでなく厳密な試聴テストによって音質を決定しています。

電源部には左右独立2巻線トロイダル型トランスを採用し、大容量シリコン整流器と大容量電解コンデンサーによって強力な電源部を構成しています。
また、プリドライブ、ドライブ段には独立して±2電源を供給しており、さらに定電流回路を採用したプリドライブ段には安定化電源回路を設けています。

出力トランジスタの保護には、安全動作領域(ASO)の検知によるカレントリミッター回路やポジスターによる温度検出回路を搭載しており、またスピーカー保護には、リレーと組み合わせた直流検出回路を採用しています。これらの保護機能が動作中は、前面パネルのインジケーターが赤く点灯します。
大出力アンプで問題となる電源on時のインラッシュ電流については、専用のリレー及び防止回路を設けて安全性を高めています。

出力レベルや左右バランスのチェックが行える追従性に優れた大型パワーメーターを搭載しており、このパワーメーターは対数圧縮回路による実効値表示型で、パルス的信号や小出力時の信号に対しても追従しています。
この指示範囲はx1、x1/10、x1/100の3段に切替えられ、0.001Wから110Wまで、-34dBから+3dBまで読み取る事が可能です。

ドライバー段、出力段、電源部をそれぞれ完全に分離したブロック別構成を採用しており、各ブロック段の相互干渉や影響を防止するとともに、各ブロックを最短距離で結びシールド線を極力排除しています。

出力トランジスタの発熱を効果的に放散するために、煙突効果を利用したチムニータイプの大型ヒートシンクを採用してます。
このヒートシンカーは、包絡体積1,200c.c.の対流放熱器を4個採用したもので、下部から冷たい空気を吸収するという一種の強制空冷作用をもつ煙突効果を最大限に利用しています。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
実効出力(両ch動作)
20Hz~20kHz: 110W+110W(4Ω、THD 0.05%)
110W+110W(8Ω、THD 0.03%)
1kHz: 110W+110W(4Ω、THD 0.03%)
110W+110W(8Ω、THD 0.01%)
出力帯域幅(IHF) 5Hz~50kHz(8Ω、THD 0.05%)
全高調波歪率
1W出力時: 0.03%以下(4Ω)
0.02%以下(8Ω)
定格出力時: 0.05%以下(4Ω)
0.03%以下(8Ω)
混変調歪率 0.03%以下(70Hz:7kHz=4:1、SMPTE)
周波数特性(1W出力時) 5Hz~100kHz +0 -1dB
チャンネルセパレーション 75dB以上(1kHz)
SN比 115dB以上(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット)
入力感度/インピーダンス 1000mV/50kΩ(1kHz)
消費電力 245W(定格)
910W(最大)
最大外形寸法 幅460x高さ176x奥行415mm
重量 18.3kg