ROGERS ExportMonitor
¥119,000(1台、1976年頃?)
解説
LS3/6をベースにコンシューマー用として開発されたスピーカーシステム。
ベースとなったモニタースピーカーLS3/6は優れた音質を持っていますが、パワーが入らないという問題点が指摘されていました。そこでExportMonitorはオリジナルサウンドを重視しつつその点に手を加えたコンシューマー用として設計されました。
低域にはベクストレンコーンを用いた20cmコーン型ウーファーを搭載しています。
コーン紙のコーティングは熟練した技術者によって一本一本手作業で施されています。
高域には3.8cmドーム型ツィーターを搭載し、超高域にはドーム型スーパーツィーターを搭載しています。
ネットワーク部にはマッチングトランスが使用されています。
従来のスピーカーではコスト上の制約から低域と高域のレベルバランスには抵抗を使用していましたが、それによるって音楽的なみずみずしさが犠牲になっていました。ExportMonitorで使用されているマッチングトランスは1dBごとにタッピングの付いたもので、これを用いることでより自然でいきいきとした音楽の再生を可能にしています。
また、経年変化がないようキャパシターにはローロスのものを使用しています。さらに、誤差5%以内のインダクターなど、非常に厳選されたパーツだけを使用しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
ロジャース本社の無響室にあるBruel&Kjaerによって測定されており、個々の周波数特性グラフが採られています。
Export Monitorではグラフは製造ナンバー順にロジャースライブラリーに保存されており、リファレンスモデルのBBC
LS3/6とも最終的にピンクノイズで比較確認され、マッチしたペアが必ず一組で出荷されます。
別売りオプションとして専用のキャスター付きスタンドがありました。
機種の定格
型式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 高域用:3.8cmドーム型 超高域用:ドーム型 |
再生周波数帯域 | 40Hz~25kHz ±3dB |
インピーダンス | 8Ω |
最大許容入力 | 35W |
外形寸法 | 幅305x高さ635x奥行305mm |
重量 | 15.5kg |
付属 | 専用キャスター付きスタンド(¥10,000) |