Pioneer PL-355
¥31,800(1976年頃)
解説
低速DCサーボモーターを採用したレコードプレイヤー。
駆動部は低速回転のDCサーボモーターを用いたベルトドライブ方式を採用しており、モーターの回転をゴムベルトとプーリーを介してターンテーブルに減速して伝達しています。実効トルクは1.36kg-cmとなっています。
低速DCサーボモーターは振動が少なく、僅かな有害振動も精密仕上げのポリウレタンベルトが吸収するため、高いS/Nを確保しています。また、サーボ回路には周波数制御方式を採用しており、回転精度を向上させ、回転ムラを低く抑えています。
トーンアームには直角補正された新設計のS字型トーンアームを採用しています。ピボット部と針先の延長角を直角補正することで、針先がレコード音溝の左右を均一にトレースし、ソリのあるレコードでもセパレーションの良い再生が可能です。
また、カウンターウェイトの内側にネオプレンゴム(硬度45゜)を挿入することで、音質に悪影響を与える外部振動を吸収し、ハウリングを防止しています。
カートリッジにはMM型カートリッジ PC-131を採用しています。
このカートリッジは左右チャンネルにそれぞれ独立した磁気回路を設けており、良好なクロストーク特性を得ています。
キャビネットは新素材ミネラルソリッドと木質アンダーボードを組合わせた構造となっており、外部からの振動を吸収する適度な内部損失と高い強度と比重を獲得しています。
さらに、ターンテーブル軸とアーム軸を一つのプレートでリンクした内部構造や、天然ゴムとブチルゴムを用いた新開発インシュレーターを採用することでハウリングを低減しています。
高精度の外周ストロボと、波形成型されたストロボ照明を採用することで見易さを向上させています。
±2%の範囲で正確な回転数微調整が可能です。
アンチスケーティング機構、ラテラルバランサー、アームエレベーション機構、針圧直読ウェイトなどの機構を搭載しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
モーター | 低速DCサーボモーター |
駆動方式 | ベルトドライブ |
ターンテーブル | 30cm径アルミ合金ダイキャスト(外周ストロボ付き) |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調整範囲 | ±2%、各回転数独立調整 |
回転ムラ | 0.06%以下(WRMS) |
S/N | 55dB以上(JIS) |
トーンアーム形式 | スタティックバランスS字型パイプアーム |
カートリッジ | MM型(PC-131) |
交換針 | PN-131 |
付属機構 | アームエレベーション機構 アンチスケーティング機構 カウンターウェイト ラテラルバランサー ストロボ照明ライト 新型インシュレーター フリーストップヒンジ付アクリルフード 低容量出力コード |
外形寸法 | 幅440x高さ159x奥行362mm |
重量 | 6kg |