Pioneer P-D70
¥129,800(1983年発売)
解説
レーザーディスクで培われた光技術と、最新のデジタル技術を生かして開発された第2世代にあたるCDプレイヤー。
光学式ビデオディスクプレヤーの開発で蓄積されたノウハウを生かした自社開発のピックアップを搭載しています。
ピックアップ駆動部には、複数の磁気回路と複数のコイルを対物レンズで挟んで一直線に並べたフォーカスパラドライブ機構を採用しており、駆動系の感度を高め、高精度、高速サーチを可能にしています。
さらにピックアップサスペンションには、フォーカス・トラッキングのサスペンション支持方式を明確に分離したクロス・パラレルサスペンション方式を採用しており、信号の読取り精度を向上させています。
信号処理回路には2チップからなる新開発LSIを搭載しており、小型化、低消費電力化に大きく寄与するとともに、安定したディスクの回転制御を実現しています。
P-D70のエラー訂正は、C1エラー検出訂正を2重、C2エラー検出訂正を3重という、エラー検出・訂正能力を備えており、これにより最大12フレームにも及ぶドロップアウトに対しても、正確な復元を可能にしています。
アナログ部に新開発の銅キャップ封入11次ローパスフィルターを採用しており、高給オーディ用の高音質抵抗、ポリプロピレンやマイカのコンデンサー、70μmの銅箔プリント基板などの高性能パーツを投入しています。
さらに電源部はオーディオ専用の独立巻線を採用しています。
ディスク装着は水平フロントローディング方式を採用しています。
ディスプレイには、バイナリー表示とピーク表示の純デジタル信号ディスプレイモニターを採用しています。
バイナリーモード時では、ディスクから読み取った16bitのPCM信号のうち、符号ビットを除いた上位12bitの変化をダイレクト表示します。この時1bitは各々6dBの重みをもっているので、-54dB~+18dBの72dBの信号レベル変化を見る事が可能です。
また、レベルメータースイッチをピークモードに切替えると、1ドット4dBのピークメーターとして差動します。
表示範囲は-32dB~+12dBまで可能です。
Trackサーチ、Min/Indexサーチ、スロースキャン、メモリーストップ、プログラムプレイ、1曲/全曲/2点間リピート再生などが可能です。
サブコード出力端子やワイヤードリモコン端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
使用ディスク | 直径:120mm 厚さ:1.2mm 最大再生時間:60分以上(ステレオ時) 線速度:1.2~1.4m/sec. 回転方向(読取り面):反時計方向 |
サンプリング周波数 | 44.1kHz |
量子化ビット数 | 16ビット直線 |
伝送ビットレート | 4.3218Mbit/sec. |
変調方式 | EFM |
エラー訂正方式 | CIRC |
プリエンファシス | 50/15μsec. |
使用レーザー | 半導体レーザー(波長0.78μm) |
周波数特性 | 5Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比(1kHz) | 95dB以上 |
ダイナミックレンジ(1kHz) | 95dB以上 |
チャンネルセパレーション(1kHz) | 90dB以上 |
ワウ・フラッター | 水晶振動子精度 |
歪率(1kHz、0dB) | 0.004%以下 |
出力電圧(1kHz、-20dB) | 200mV |
ヘッドホン出力 | 36mW/32Ω |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 27W |
外形寸法 | 幅420x高さ98x奥行300mm |
重量 | 7.5kg |