Pioneer CT-A7D
¥94,800(1986年頃)
解説
各種音響パーツの採用や、レーザーアモルファスヘッドによる3ヘッド化など、クオリティアップを図ったステレオカセットデッキ。
メカニズム部にはリファレンスマスターメカニズムを搭載しています。
テープ駆動方式にはクローズドループデュアルキャプスタン方式を採用し、さらにそのメリットを高めるため、ワウ・フラッターのピーク成分の重なりを分散させる分散共振型としています。
また、ヘッドベースには高精度・高剛性亜鉛ダイキャストヘッドベースを採用し、光学的冶具を用いた精密調整により位相精度を高めています。
メカニズム駆動にはアブソリュートエンコーダーとマイクロコンピューター、専用DCモーターを組み合わせたデジタルフィードバック方式のモータードライブメカニズムを採用しています。
再生イコライザーはDual FET、Dualトランジスタによる差動2段→SEPP出力段採用のDCアンプ構成となっています。初段のDual FETはHigh-gmタイプでDCアンプ初段として理想的な素子で、電流ノイズによるSN比劣化を抑え低歪率を実現しています。
また、ワンチップDual素子の使用により、DCドリフトが抑えられ、NFループ内の電解コンデンサーを追放しています。
信号系全てのカップリングコンデンサーと電源部に音響用コンデンサーを、信号系のリード線には無酸素銅線を使用しています。
さらに、電源コードにも無酸素銅線を使用することで導電性を高め、線材ロスの低減と非直線性歪の低減を計るなど、音質に関わる部分では徹底してクオリティの高いパーツを使っています。
ヘッドには、コアにアモルファス磁性合金を使用し、高精度なレーザー加工技術を応用したローインピーダンス・レーザーアモルファスヘッドを採用sいています。
また、再生ヘッド巻線には無酸素銅線を使用しています。
カセットを入れると光学式センサーが検知し、自動的に装着するオートローディングを搭載しています。
さらに、PLAY中でもイジェクトキーを押すと、メカニズムをSTOPし、自動的にイジェクトするパワーイジェクトも搭載しています。
カセット挿入口の下部にあるメンテナンスフラップを開ける事で、簡単にヘッドやキャプスタンのクリーニングが行えます。
テープヒスノイズを低減するドルビーB/Cノイズリダクションシステムを搭載しています。
DIN規格に準拠し、-20dB~+10dBを18ステップで表示するワイドレンジFLピークメーターを搭載しています。
Source⇔Tapeのモニターを自動的に切換えるオートモニターや、ワンタッチで4秒間の無音部が作れるオートRECミュート、ワンタッチでカウンターゼロまで自動的にFF/REWするテープリターン、次の曲/今聴いている曲の頭出しが簡単に出来るワンタッチMS、テープポジションを自動的に切換えるオートテープセレクターを搭載しています。
機種の定格
型式 | リファレンスマスターデッキ | ||||||
トラック方式 | 4トラック・2チャンネルステレオ | ||||||
ヘッド | コンビネーション型(レーザーアモルファス録音ヘッド/再生ヘッド) フェライト消去ヘッド |
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モーター | キャプスタンドライブ用:DCサーボモーターx1 リールドライブ用:DCモーターx1 |
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ワウ・フラッター | 0.025%WRMS(JIS) ±0.045%W.Peak(EIAJ) |
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早巻き時間(C-60) | 約80秒 | ||||||
周波数特性(EIAJ) |
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SN比 | 56dB(EIAJ/ピーク録音レベル、聴感補正) Dolby off:57dB以上(第3次高調波歪率3%、聴感補正) Dolby B on:10dB改善(5kHz) Dolby C on:19dB改善(5kHz) |
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歪率(EIAJ/1kHz、第3次高調波歪率) | 0.8%(メタルテープ) | ||||||
入力感度/インピーダンス | Line:63mV/120kΩ | ||||||
出力レベル/インピーダンス (出力ボリューム最大) |
Line:0.63V/3kΩ Headphone:0.45mW/8Ω |
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電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||||
外形寸法 | 幅457x高さ131x奥行374mm | ||||||
重量 | 9.0kg |