PHILIPS RH545
¥480,000(1台、1979年頃)
解説
スタジオモニターシリーズのアクティブスピーカーシステム。
歪や色づけの無い音を得るため、スタジオモニターシリーズではMFB(Motional
Feedback)方式を採用しています。
MFB方式では、ウーファーのコーン紙の頂点に装備した圧電素子(PXE)でコーン紙の加速度を検出・電圧変換し、この電圧と入力信号をコンパレータで比較することで、再生音波をオリジナルの波形と同一にすることができ、歪成分をキャンセルしています。
RH545では、入力信号は精密なエレクトロニクス・フィルターによって、高音域、中音域、低音域に分割されます。そして、高音域と中音域はそれぞれ専用アンプでトゥイーターとスコーカーをドライブします。一方、低音域は低音用アンプとウーファー、コンパレーターで構成されるMFBループによって、無歪の低音再生を行います。
低域には30cmコーン型ウーファーを搭載し、中域には5cmドーム型スコーカー、高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
設置場所による音場補正を可能にする低域フィルターと連続可変Bassコントロールを搭載しています。
Trebleコントロールはターンオーバー周波数が2段階切換できます。
リレー駆動によるオートマチック・電源ON/OFF機構を搭載しています。
2mV以上の入力で自動的にONとなり、2分以上の無信号で自動的にOFFとなります。
電源ON/OFFやTrebleフィルターなどの動作状態をインジケーターで確認できます。
スピーカーを過負荷から守る電子式保護回路を搭載しています。
エンクロージャーは木製で、ブラックアッシュ仕上げが施されています。
スタジオ仕様の平衡型入力端子(キャノンジャック)を採用しています。
各チャンネルごとにパラレル接続が可能なため、複数使用のパワーアップが可能です。
機種の定格
方式 | アンプ内蔵・3ウェイ・3スピーカー・ブックシェルフ型 | ||||
<スピーカー部> | |||||
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型(AD12100/MFB4) 中域用:5cmドーム型(AD0210/Sq8) 高域用:2.5cmドーム型(AD0161/T8) |
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総合出力 | 連続正弦波100W | ||||
周波数特性 | 20Hz~20kHz | ||||
クロスオーバー周波数 | 500Hz、3kHz | ||||
エンクロージャー容積 | 70リットル(アコースティック部分50リットル) | ||||
入出力端子 | 入出力(非平衡型) 入力(平衡型) サービスコンセント |
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入力感度 |
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エレクトロニックON/OFFスイッチ | on(1.5mV以上入力で1秒以上) off(無信号で2分以上) |
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低域フィルター | 1:-5dB(200Hz) 2:-5dB(60Hz) 3:-3dB(55Hz~160Hz) |
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Bassコントロール | ±10dB(60Hz) ターンオーバー周波数:350Hz |
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Trebleコントロール | 連続可変0~20dB/oct ターンオーバー周波数:7kHz/10kHz |
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<MFBアンプ部> | |||||
出力 | 連続正弦波50W | ||||
高調波歪率 | 1%以下(50W、100Hz) 0.1%以下(40W、100Hz) |
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出力帯域幅 | 5Hz~5kHz | ||||
<中域用アンプ部> | |||||
出力 | 連続正弦波35W | ||||
高調波歪率 | 1%以下(35W、1kHz) 0.1%以下(25W、1kHz) |
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出力帯域幅 | 40Hz~30kHz | ||||
<高域用アンプ部> | |||||
出力 | 連続正弦波15W | ||||
高調波歪率 | 1%以下(15W、5kHz) 0.1%以下(10W、5kHz) |
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出力帯域幅 | 100Hz~50kHz | ||||
<その他> | |||||
使用半導体 | トランジスタ:85個 ダイオード:39個 |
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電源電圧 | AC110V/127V/220V/240V | ||||
消費電力 | 最大200W | ||||
外形寸法 | 幅436x高さ650x奥行320mm | ||||
重量 | 31.0kg |