PHILIPS AH489
¥51,000(1台、1980年頃?)
解説
ナチュラルクロスオーバー方式を採用した大型3ウェイスピーカーシステム。
ナチュラルクロスオーバー方式を採用しています。
従来のスピーカーではクロスオーバーポイント付近での分割振動やツィーター独特の鳴きをフィルターでカットオフしていました。この方式では各ユニットのフィルター自体に周波数特性があるため、位相が乱れてしまいユニット同士のつながりにスムーズさが無くなってしまい、歪の原因となっていました。
ナチュラルクロスオーバー方式では各ユニットのフィルターを全て取り除き、クロスオーバーネットワークをコンデンサー1本に絞っています。
低域には20cmコーン型ウーファーを搭載しています。
ウーファーには新開発のドライブ・カップリングとリム・サスペンションを採用しています。
この方式はボイスコイルの電気的設計やコーンの幾何学的方法と表面処理方法などを根本から見直して開発されたもので、フィルターの効果をスピーカーユニット自身に盛り込んでいます。これにより外部フィルターによる特性のコントロールを排除しています。
エッジやダンパー、振動板の入念な設計に加え、エンクロージャーとのベストマッチングを図ることで立ち下がりも良好なカーブを実現しています。
中域には5cmドーム型スコーカーを搭載しています。
高域には2.5cmソフトドーム型ツィーターを搭載しています。
ツィーターの背面に綿密な設計の共振吸収室をマグネット裏に装備する事で共振のピークをダンプしています。
特性的にもスコーカーとの音のつながりが理想的で、ツィーター独特の鳴きが生じていません。また、エンクロージャー内に使用された吸音材と異なり、経時変化やダンピング効果にも対応できる特質の素材を使用しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 中域用:5cmドーム型 高域用:2.5cmドーム型 |
周波数特性 | 38Hz~20kHz |
最大入力 | 110W |
出力音圧レベル | 88dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 950Hz、5kHz |
外形寸法 | 幅355x高さ560x奥行248mm |
重量 | 10.5kg |