ONKYO MX-8P
¥3,380(1台、1960年代頃?)
解説
MFB方式を採用した20cmコーン型スピーカー。
MFB(モーショナルフィードバック)方式では、スピーカーのコーン紙の振動から電圧を得て、それをアンプの前段に帰還することでNFBと同様の効果を得ようとしています。これにより低音域でのダンピングや歪特性の改善を図っています。
MFB方式には速度型と振幅型があり、MX-8Pでは速度型MFBを採用しています。この方式では磁気回路にボイスコイルの他にMFBコイルを設け、これに独立した磁気回路を挿入してコーン紙の振動速度に比例した電圧が発生するようにしておきます。そして、ここで得た電圧を帰還する事でコーン紙の運動が制御されます。コーン紙の振幅速度に比例した電圧を得るため、速度型と呼ばれています。
MFBコイルを使用しない場合は通常のコーン型スピーカーとして使用が可能です。
振動板にはONKYO独自のノンプレスコーンを採用しています。
ノンプレスコーンは質量が小さく、ヤング率が大きく、適度な内部損失を持つというコーン紙にとって理想的な特長を持っています。
ボイスコイルの巻幅はプレートの幅よりも広く巻かれており、磁束分布の非直線性による歪を防いでいます。
ヨーク材料には炭素含有量の少ないものを選び、漏洩磁束の少ない形状とすることで、高能率で良好な過渡特性を得ています。
機種の定格
型式 | 20cmコーン型フルレンジスピーカー |
インピーダンス | 8Ω |
最低共振周波数 | 65Hz 50Hz~80Hz(別カタログ記載) |
周波数範囲 | 40Hz~13kHz |
周波数偏差 | ±4dB |
周波数特性 | fo~8kHz(別カタログ記載) |
出力音圧レベル | 98dB/W 98±2dB/W(別カタログ記載) |
最大許容入力 | 8W |
総磁束 | 44,000maxwell |
磁束密度 | 9,800gauss |
振動系実効質量 | 7.6g |
バッフル開口径 | 182mm |
外形寸法 | 直径208x奥行120mm |
重量 | 1.1kg |