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ONKYO Monitor 2000 \128,000(1台、1983年発売)

解説
ピュアクロスカーボンやマグネシウム合金振動板を採用することで、様々な音楽ソースへの対応を図ったモニターシリーズのスピーカーシステム。


ウーファー
低域にはピュアクロスカーボン振動板を用いた34cmコーン型ウーファーを搭載しています。

ピュアクロスカーボン振動板はカーボン平織りを三層・30゜ずつ角度をずらせて重ね合わせた構造となっており、ダストキャップ部は二層・45゜ずつ角度をずらせて重ね合わせた構造となっています。このような構造とすることで全方向に対してカーボン特有の剛性を発揮し、素材を生かした振動板を実現しています。
カーボン繊維はそのままでは内部損失が低いため固有の響きを持っていますが、コーン成形時に使用するバインディング材に新開発エポキシ系樹脂を使用しており、剛性を低下させずに内部損失を高めることに成功しています。
Monitor2000ではピュアクロスカーボンを初めてコーンに成型して使用しており、紙コーンの12.7倍(ヤング率)の剛性を実現しています。

磁気回路には寸法φ200×φ95×25t、磁束密度14,150gaussの大型マグネットを使用しています。このマグネットは38cm級ユニットにも相当するもので、ユニット単体の重量は9kgに達しています。


スコーカー
中域にはφ6.5cmドーム型と10cmコーン型の複合構造を用いた10cm複合型スコーカーを搭載しています。

振動板にはマグネシウム合金振動板を採用しています。
マグネシウムは内部損失が大きく、しかも実用金属中で密度が最も小さい(チタニウムの0.38倍、アルミニウムの0.64倍)という特長を持っています。この素材をスコーカーでは100μ厚で成型することで構造的な剛性を確保しています。さらに新開発の樹脂真空蒸着法によってコーティングを6μという薄さで均一に仕上げており、マグネシウムの素直な響きを実現しています。
スコーカーでは優れた内部損失によって不要共振を抑えているためドーム裏面に制動材を貼る必要が無く、音に対する過度の抑制がありません。
振動板の前面には新設計のイコライザーを装着しており、指向性を改善しています。

磁気回路にはφ140×φ75×17t、磁束密度12,000gaussのマグネットと65mm径ボイスコイルを使用しています。


ツィーター
高域には2.5cmドーム型ツィーターを搭載しています。
このユニットでは振動板にはスコーカー同様にマグネシウム合金振動板を使用していますがユニットの性質に合わせて振動板の厚みは40μとなっています。また、前面には新設計イコライザーを装着しており、指向性を改善しています。
磁気回路にはφ90×φ45×15t、磁束密度18,250gaussのマグネットを使用しています。


ネットワーク
ネットワーク部にはアンプの回路技術のノウハウを応用した集中一点アースを採用しています。この方式では各配線のアースを一点に集中させることでユニット・ネットワーク間の干渉を排除し、定位感を向上させています。
また、低インピーダンス・低歪率・高耐入力の高品位部材を使用するとともに、充分な聴感によって音質向上を図っています。


キャビネット
キャビネットの方式にはバスレフ方式を採用しています。Monitor2000ではバスレフポートはシステム背面に設けられており、ポートから放射される干渉の影響を排除しています。
キャビネット設計は板厚と補強に重点が置かれており、バッフル板・天板・底板・側板には25mm厚のパーティクルボード、裏板には28mm高剛性・高内部損失のアピトン合板を使用しています。さらに充分な補強を施すことでシステム全体では40kgの重量になっています。

フロントバッフルは左右対称のユニットレイアウトとすることで音の定位を改善しています。
Monitor2000ではバッフル面における音波の反射や回折の影響を解決するため平滑化が図られており、レベルコントローラーの突起も調整時以外は押し込んでフラットにする方式となっています。さらにバッフル面には分厚いエンブレムを使用せず、型番をエッチングで書き込むなど徹底した対策が施されています。
また、バッフル面とサランネットとの間に隙間を作ることでサランネット枠による反射の影響を抑えています。
 
 
ウーファーユニット
ウーファー周波数特性
振動板製造工程図
クロスカーボンコーン三層構造 コーン動作レーザー解析ダイアグラム
スコーカーとツィーター
スコーカー周波数特性 ツィーター周波数特性
カットモデル ネットワーク
ネットワーク回路図
ターミナル部
 
機種の定格
方式 3ウェイ3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:34cmコーン型
中域用:10cm複合型
高域用:2.5cmドーム型
再生周波数帯域 25Hz〜45kHz
最大入力 160W
瞬間最大入力 1,600W(接続時間0.1sec、繰返し時間1secのバースト波で測定し出力が飽和する値)
インピーダンス
クロスオーバー周波数 600Hz、4kHz
出力音圧 90dB/W/m
キャビネット内容積 73リットル
レベルコントロール 中域用、高域用、連続可変型
外形寸法 幅408×高さ732×奥行382mm(サランネット含む)
重量 40kg