オーディオの足跡

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Integra A-817XXの画像
 解説 

リアルフェイズ<デジタル>アンプやWスタビライザー方式を搭載し、小音時のリニアリティを高め再生音の質的向上を図ったプリメインアンプ。

アンプ内部で信号のレベルが変化した時にパワー段のリニアリティが一時的に悪化するため発生するダイナミック歪と、スピーカーからの音圧によりアンプが振動する事で発生するアコースティック歪を防ぐため、新開発のWスタビライザー方式によるニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプ構成を採用しています。
ニュー・リアルフェイズ<デジタル>アンプでは、ダイナミック歪の発生をDD(Dynamic Distortion)スタビライザー回路により解決し、アコースティック歪の発生をXスタビライザーという新構造物により解決しています。
DDスタビライザー回路は、パワー段のところでダイナミック歪を検出し、この歪成分をドライバー段のところで信号から減算することにより打ち消しています。
またXスタビライザーは、アンプ自体のシャーシに頑丈な台を取り付けるという発想から生み出されたもので、X形をした高剛性のPbSb特殊合金を素材とする構造物により、シャーシの振動を低減しています。

外部からの妨害信号の入力経路である入力端子と電源部にインフェイズトランスなどを付加するリアルフェイズ<デジタル>アンプ構成を採用しています。
入力端子にはS.I.T(シグナル・インフェイズトランス)、電源部にはP.I.T(パワー・インフェイズトランス)を設けてアンプ回路をガードし、外部ノイズの侵入を阻止して高純度伝送を実現しています。
また、ACラインから侵入するノーマルモードノイズに対しても、チャージ・ノイズフィルターを電源部に付加して除去しています。

電源回路に挿入したパワー・インフェイズトランスは、コモンモードノイズを除去するだけでなく、電源の充電電流の位相ズレを無くし、正しい位相情報を伝達する働きもします。
パワーインフェイズトランスは、+側/−側の逆位相の充電電流を結合させることにより、一定のピークを持つ充電電流を生み出し、充電電流から位相のズレた情報を取除いており、これによってスピーカーのドライブ能力の向上と低域の制動能力向上を実現しています。

高純度な伝送を実現するため、Tape Monitorスイッチの接点を排除しRec Selector方式を採用したり、信号経路からToneアンプを除くためにボリュームのセンター・タップを使ったDirect Tone方式としたり、Mutingスイッチを信号経路から外してDirect Tone回路の中に置くなど、回路的な工夫を行っています。

CD Directスイッチを搭載しており、このスイッチを押すと、一切の接点を通る事無く直接専用4連ボリュームに送り込まれます。これにより高純度な伝送が可能となっています。

スピーカーの低インピーダンス化に対応するため、余裕のある強力電源やパラレル接続されたパワートランジスタを採用しており、負荷が一時的に2Ωなどのローインピーダンスに変化しても、安定したドライブを可能にしています。

トーンコントロールにはTreble/Bassに加え、約100Hz以下の帯域をブーストするContrabassを搭載しています。
これによりボーカルなどの中域に影響を与えずに低音域だけのブーストが可能です。
さらに、Muting on時には最大20dBのブースト量が得られる新方式の回路を採用しており、深夜などにMuting onでContrabassを使えば、小音量でも豊かな低音再生が可能となります。

Tape1rec、Tape2rec、Video Modeのそれぞれoffポジションを設けており、録音しない時にはoffにすることで録音系が信号系から切り離されて高純度伝送が確保できます。

ビデオ信号ラインがオーディオ信号ラインに悪影響を与えるのを防ぐため、ビデオ信号切換にはリレーを用いたリモート切換方式を採用し、ビデオ信号をピンジャックのすぐ近くで処理することで、オーディオ回路から分離したレイアウトとしています。

機種の定格
型式 ステレオプリメインアンプ
定格出力
(20Hz~20kHz、CD→sp out、両ch駆動)
115W+115W(6Ω)
100W+100W(8Ω)
ダイナミックパワー 275W+275W(2Ω)
220W+220W(4Ω)
142W+142W(8Ω)
全高調波歪率(20Hz~20kHz) CD→sp out:0.004%(定格出力時、8Ω)
phono MM→rec out:0.003%(3V出力時)
phono MC→rec out:0.015%(3V出力時)
混変調歪率(20Hz~20kHz) CD→sp out:0.004%(定格出力時)
パワーバンドウイズス 5Hz~100kHz(IHF-3dB、THD 0.2%、8Ω)
ダンピングファクター 100(1kHz、8Ω)
周波数特性 phono→rec out(RIAA偏差):20Hz~20kHz ±0.2dB
CD→sp out:2Hz~100kHz +0 -3dB
入力感度/インピーダンス phono MM:2.5mV/47kΩ
phono MC:180μV/220Ω
CD Direct、tuner、tape play:150mV/47kΩ
video、VCR play(音声):150mV/47kΩ
video、VCR play(映像):1Vp-p/75Ω
Phono最大許容入力
(1kHz/10kHz、0.005%)
phono MM:210mV/1000mV
phono MC:15mV/75mV
定格出力電圧/インピーダンス tape rec1、2:150mV/560Ω
VCR rec(音声):150mV/560Ω
pre out:1V/600Ω
VCR rec、video mon out(映像):1Vp-p/75Ω
S/N比(IHF-Aフィルター入力ショート) phono MM:87dB
phono MC:70dB
CD、tuner、tape play:100dB
video、VCR play(音声):100dB
トーンコントロール(Vol -16dB) bass:±10dB
treble:±8dB
contrabass(muting off/on時):+10dB/+20dB
ミューティング(volumeセンター以下) -15dB
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力(電気用品取締法規格) 210W
ACアウトレット switched:1系統、100W
unswitched:2系統、合計100W
外形寸法 幅435x高さ163x奥行385mm
重量 17.5kg