NIKKA CS-W55
価格不明(1台、1960年代中期頃?)
解説
ナショナル製ユニットを採用したフロア型スピーカーシステム。
スピーカーユニットには、低域再生用のメインコーンと高域再生用の高音コーンからなる20cmダブルコーンユニットであるEAS-20PW55を採用しています。
このユニットにはナショナルで新たに開発されたULエッジを採用しており、ULエッジは特殊プラスチックエッジで、コンプライアンスを大きくできるため従来のような特殊加工をほどこさなくても、歪を少なくしています。
また、ボイスコイルには高純度のアルミ線を用いてあり、銅線よりはるかに軽いため、高音域再生限界を拡張することに成功しています。
スピーカーコーンの各部から幅射される音波は相互間の位相差をもつため、ある波長で干渉を起し、特に高音域で影響を与えて周波数特性の変動が起きていました。
これに対処するため、高音コーンの前面に特許イコライザー球(低相等化器)を取り付けており、音波の回折を利用しては面を揃えることで、高音特性を平坦にしています。
空隙磁束密度12,200Gaussの磁気回路を採用しています。
エンクロージャーはEAS-20PW55用に開発したウォールナットを使用したバスレフ型となっています。
内部にはグラスウールの吸音材を貼ってあり、外装にはつや消しの色調と装飾を施してあります。
背面を固い壁に沿わせて設置するように設計されています。
機種の定格
方式 | 1ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
使用ユニット | 全帯域用:20cmダブルコーン型(EAS-20PW55) |
インピーダンス | 8Ω |
周波数特性 | 35Hz~20000Hz |
公称入力 | 10W |
ミュージックパワー | 20W |
外形寸法 | 幅380x高さ720x奥行300mm |
重量 | 13kg |