オーディオの足跡

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PA-70CEの画像
 解説 

PA-70のカスタムエディションとして発表されたステレオパワーアンプ。

回路構成にはSTASIS方式を採用しています。
STASIS方式は、増幅素子が常に最もリニアな状態で働くよう定常(STASIS)状態をキープするSTASIS回路(純A級動作)と、スピーカーへの電流供給のみを専門に行うカレントミラーブートストラップ部(AB級動作)で構成されており、これらの回路がスピーカーをパラレルに駆動することで高い安定性と優れたドライブ能力を実現するとともにオーバーオールNFBを排除しています。

Pc130W級のパワートランジスタを計36個(STASISセクション:2パラレル、カレントミラーブートストラップ部:7パラレル)使用しており、高い電流供給能力を実現しています。
また、全てのパワートランジスタの出力側を金メッキ処理の銅バスバーで直結し、各トランジスタとスピーカー端子間のインピーダンスを均一化しています。

電源部には通常の設計であれば500W/ch以上の定格出力が楽に取り出せる巨大容量のものを採用しています。これらを敢えて半分いかのて書くで使用することで電流供給能力を向上し、スピーカーのドライブ力を高めています。
電源トランスには実働状態でのレギュレーション特性を大幅に高めた700VAカスタムエディション専用の特注トロイダルパワートランスを採用しています。また、電解コンデンサーにはオリジナルチューニングが施されたカスタムエディション専用の特注フィルムコンデンサを33,000μFx4搭載しています。
また、優れた応答性を誇る高速ダイオードブリッジやインラッシュカレントリミッターを搭載しています。

シャーシ構造にはスケルトンシャーシと呼ばれる方式を採用しています。
この方式では前後を貫通する太いシャーシにトランスとコンデンサをマウントし、それを中心にスチールのアングルで堅固なフレームが組み上げられています。

シャーシを構成するスチール部品の全てに厚い電着塗装を施すことで共振を低減しています。
また、ヒートシンクには完全一体加工の超大型ヒートシンクを採用しており、継ぎ目を持たない構造によってパワートランジスタ間の温度条件を均一化すると共に筐体の高剛性化を図っています。
さらにトップカバーには3mm厚のアルミトップカバーを採用しています。

ACケーブル、パワースイッチ、インラッシュカレントリミッターをオーディオ部から隔離し、音質への影響を排除しています。

出力端子には通常のバインディングポストタイプと真鍮削り出しによる大型万力タイプの2種類を装備しています。いずれの端子にも金メッキ処理が施されています。また、バイワイヤリング接続にも対応しています。

入力端子には金メッキ入力端子を採用しています。

スピーカー及び給電用配線に、ナカミチオリジナルの無酸素銅単線ケーブル(芯線直径3.4mm)を採用しています。

基板には無酸素銅箔プリント基板を採用しています。

無酸素銅ACパワーコードを採用しています。

リアルタイム多点観測でパワートランジスタの能力を引き出す高速マルチセンシングプロテクターを搭載しています。

セラミックパウダーを充填した制振型電源ヒューズを採用しています。

フロントパネルにはCustom Editionの刻印がされています。

工場出荷時にB&Wの801モニタースピーカーと専任のテスターによる音質チェックが一台ごとに実施されていました。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
定格出力 225W+225W(8Ω、両ch駆動、20Hz~20kHz、THD0.05%)
周波数特性 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(1W、新IHF)
S/N比 120dB以上(IHF、A-WTD、入力ショート、定格出力)
全高調波歪率 0.05%(定格出力、20Hz~20kHz)
最大出力電流 90A(片ch当り)
消費電力 最大900W
外形寸法 幅435x高さ200x奥行421mm
重量 約28.5kg