LUXMAN SQ38D/SQ38Ds
SQ-38D:¥58,500(1964年9月発売)
SQ-38Ds:¥54,500(1965年11月発売)
解説
SQ38シリーズの2代目として発表されたプリメインアンプ。
低出力カートリッジ用の昇圧トランス(6321S型)が内蔵されたSQ38Dと、昇圧トランスを省略したSQ38Dsの2種類がありました。
出力管には6RA8を採用しています。この真空管は2A3に相当するMT形の3極管で、2A3に比べて若干gmが高く能率の点で改善されていますが、本質的な長所はそのまま受け継いでいます。
出力トランスは、トランス作り30数年の経験から生み出されたラックスOY型を採用しています。
このトランスは、オリエント・コア(方向性冷間圧延コア)を使用し、手工芸的な巻線技術を加え、高品質なトランスを実現しています。
ドライバー回路は、12AU7と6267によるリーク型(英国LEAK社のポイントワン・アンプで採用)を採用し、出力管は固定バイアス方式で動作させています。
NFBは16dBかけられており、ダンピングファクターは16になっています。
電源部には、低磁束密度のパワートランスに、シリコンダイオードによる倍電圧整流を採用しています。これにチョークコイルを加えた構造となっています。
プリアンプ部には全段に直流点火方式を採用し、ハムの徹底的な駆逐を図っています。
また、イコライザー段はNF型で、トーンコントロール段もNF型となっています。
トーンコントロールはラックス型を採用しており、ディフィート(解除)しなくてもフラットな特性に復元ができます。
テープモニターやDINコネクターを搭載しています。
機種の定格
型式 | 管球式プリメインアンプ | ||||
出力 | 10W+10W(50Hz) | ||||
歪率 | 0.5%以内 | ||||
周波数特性 | 20Hz~30kHz -1.5dB以内 | ||||
入力感度 | Phono1:0.15mV(SQ38Ds:4mV) Phono2:4mV Tape:2mV Aux1:100mV Aux2:500mV(10W、1kHz) |
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SN比 | Phono1、2:60.5dB Tape:58dB Aux1、2:62dB以上 |
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トーンコントロール | ±8dB(100Hz、10kHz) LUX新NF方式(セパレート型) |
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イコライザー | Tape:NARTB Phono1、2:RIAA |
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付属装置 | テープモニター 録再コネクター(DIN規格) |
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使用真空管等 |
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電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
消費電力 | 135W(最大出力時) | ||||
外形寸法 | 幅470x高さ175x奥行275mm | ||||
重量 | 14kg |