Lo-D DAD-800
¥159,000(1983年発売)
解説
日立Lo-Dの総合技術力により高音質化が図られたCDプレイヤー2号機。
3スポット方式レーザーピックアップサーボを採用しています。
このサーボでは、信号を読むメインレーザースポットの他に、左右にややずらしたトラッキングエラー検出用の2つのサブレーザースポットを配置しています。正確にトラッキングしている場合には、サブレーザースポット2つの反射光出力は同じですが、わずかでもずれるとサブレーザースポット1と2で拾うピットからの反射光の量に差が出て、出力がアンバランスになります。これによりトラッキングエラーを素早く感知します。
ディスクのソリによる上下のユレに起因するフォーカスエラーには、シリンドリカルレンズを通過したレーザー光が縦長楕円→真円→横長楕円と変化する特性を利用したフォーカス信号検出器を採用しています。
検出器に入るレーザー光の形により、真円なら正確なフォーカス、楕円ならフォーカスエラーと判断し、素早くエラー信号を出力しています。
トラッキンエラー訂正信号とフォーカスエラー訂正信号に対し、対物レンズを素早く移動させる、ローディオ独自の対物レンズ2次元駆動アクチュエーターを搭載しています。
スピーカーのボイスコイルに似た駆動部となっており、訂正部分に対しレンズを上下と左右の2方向に高速移動することで、サブミクロン精度の正確なトラッキング・フォーカスを実現しています。
デジタル信号の判別を行うデータストローブ回路や、エラーを検出訂正し信号をフォーマットどおりに並換える信号処理回路など全ての回路にローディが専用設計したLSI、ICを採用しています。
ディスクモーターにはブラシレス、コアレス、スロットレスのユニトルクモーターを搭載しています。
アナログ回路には、一品一品を厳選したオーディオ専用パーツや高品質ピュア・フォーカス・コンデンサ、11次ローパスフィルターなどを採用しています。
ランダムメモリー選曲、ダイレクト選曲、ワンタッチ選曲、インデックスサーチ、マニュアルサーチ、選曲頭出しポーズなどの操作が可能です。
また、全曲/選曲/1曲/区間を選択できるリピート機能を搭載しています。
アウトプット音量を調整可能です。
別売りでワイヤードリモコンユニットがありました。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
<オーディオ部> | |
チャンネル数 | 2チャンネル |
周波数特性 | 5Hz~20kHz ±0.5dB |
ダイナミックレンジ | 95dB |
SN比 | 95dB |
高調波歪率 | 0.003%(1kHz) |
セパレーション | 94dB(1kHz) |
ワウ・フラッター | 測定限界(±0.001%W.Peak)以下 |
<ディスク> | |
演奏時間 | 60分/片面(最大75分まで可能) |
直径 | 120mm |
<信号フォーマット> | |
標本化周波数 | 44.1kHz |
量子化数 | 16bitリニア/チャンネル |
伝送ビットレート | 4.3218Mb/秒 |
<ピックアップ> | |
方式 | 対物レンズ駆動方式光ピックアップ |
対物レンズ駆動方式 | 2次元平行駆動 |
光源 | 半導体レーザー |
波長 | 790nm |
<総合> | |
出力電圧 | 2.5Vrms |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 23W |
外形寸法 | 幅435x高さ110x奥行264mm |
重量 | 5.9kg |
別売 | ワイヤードリモコンユニット RB-800(¥6,000) |