Lo-D D-909
¥120,000(1984年11月発売)
解説
New ATRS(新自動周波数特性補正)システムを搭載した3ヘッドカセットデッキ。
音楽ソースの違いによって最適なバイアス調整ができるNew ATRSを搭載しています。
New ATRSをスタートすると、テープのバイアス・レベル・イコライザーを自動検出し、歪が無く録音できる飽和レベルを測定し、表示します。この表示により録音レベル設定が容易となっています。
また、3ポジションのバイアス選択により、音楽信号の周波数バランスに合った最低録音が可能です。例えば、高音域に音楽成分が偏っているシンセサイザー音楽は中低域の飽和レベルが小さく高域の飽和レベルが大きいバイアスLOWを選択します。逆にクラシックなどの低域に音楽成分が偏ったソースでは、中低域の飽和レベルが大きく高域の飽和レベルが小さいバイアスHIGHを選択します。
録再ヘッドには新形状のチタン溶射R&Pコンビネーションヘッドを搭載しています。
録音ヘッドと再生ヘッドのギャップ間隔と1.4mmと狭くし、鏡のように滑らかなチタン溶射テープ走行面処理を施すことにより、テープ走行をよりスムーズにし安定したヘッドタッチを獲得しています。
メカニズム部には、原理上コッキング要因の無いブラシレス・コアレス・スロットレスの3相ユニトルクモーターを搭載しています。このモーターは8極に着磁された駆動用ドーナツ型マグネットと、電気的に120゜ずつずらした6枚の8分割3相コイルから発生トルクが相互に補完し合うことで、一定したトルク総量を生み出し、安定した滑らかな回転を獲得しています。
また、デュアルキャプスタン方式を採用しており、カセットテープの巻取り側と繰り出し側それぞれにキャプスタンとピンチローラーを配して、テープの供給と巻取りを遮断しています。これによりテープをしっかりとホールドし、安定したテープ走行を実現しています。
テープ残量を分秒単位で表示できます。
今聴いてる曲や次の曲の頭出しができるワンタッチ選曲(SPSS)機構を搭載しています。
リーダーテープ部を早送りし頭切れ録音を防ぐテープスタンバイ機構を搭載しています。
オートメモリーリワインド機構を搭載しています。
オートRec Muteを搭載しています。
タイマースタンバイ機構を搭載しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーB/Cを搭載しています。
リモコン端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 録再:新形状チタン溶射R&Pコンビネーションヘッド 消去:マルチギャップセンダスト消去ヘッド |
モーター | ユニトルクDDモーター DCモーター |
ワウ・フラッター | 0.018%(WRMS) ±0.04%(W・Peak) |
周波数特性 | 30Hz~20kHz ±3dB(メタル) |
SN比(メタルテープ) | 75dB(Dolby C NR on) 69dB(Dolby B NR on) 61dB(Dolby NR off) 57dB(EIAJ、Dolby NR off) |
消費電力 | 33W |
外形寸法 | 幅435x高さ115x奥行279mm |
重量 | 6kg |