KRELL KSA-150
¥900,000(1989年発売)
解説
様々なプログラムソースの魅力を発揮できるよう設計されたステレオパワーアンプ。
KSA-250とKSA-150の基本的な回路構成や使用素子は全く同一となっており、アンプのサイズとパワー値のみが異なります。
KSA-150は常にA級動作にこだわり、従来通りの充分なアイドリング電流を流すオーソドックスなA級動作設計をベースとしながら最新の可変バイアス技術を組み合わせることで、冷却ファンを排除しています。
回路構成はバランス伝送・バランス駆動となっており、入力にはアンバランス入力のほかにバランス入力も装備することでバランス伝送を実現しています。そして駆動回路においては信号の+側用と−側用をそれぞれ独立させた完全バランス駆動を採用しています。
出力端子は片チャンネルあたり2組の端子が設けられておりバイワイアリング接続が可能です。
クレルの誇る耐熱構造とサーマルコントロール技術によって使用素子やパーツを常に最適温度に保持しています。これにより高い性能を発揮するとともに出力デバイスの大幅な長期化に成功しています。
また、専用の自動調整バイアス回路とDCオフセットを開発して採用することで、アンプの安定動作を確保しています。
一連のオプトカップルド回路がアンプの動作を常に監視し、DC電源の異常や回路のショート、発振、AC電源の異常などからアンプとスピーカーを保護しています。
またこの保護回路はこの他にも部品不良や配線不良、装置誤動作、本体故障などに起因する損傷を総合的に防止する設計ともなっています。
KSA-150では出力は150W/8Ωと記載されていますが、実際には240W/8Ωのパワーを取り出すことが可能です。
また、スピーカーが低インピーダンスの状態でも問題なくドライブできるように設計されています。
KSA-150はモノラルアンプへの仕様変更が可能でした。この変更によりKSA-150はMDA-300として使用できます。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
出力 | 300W+300W(4Ω) 150W+150W(8Ω) |
入力感度 | 1.75V |
入力インピーダンス | 47kΩ |
周波数特性 | 5Hz~85kHz -3dB(パワーバンドワイド) |
全高調波歪率 | 0.1%以内 |
SN比 | 96dB以上 |
ダンピングファクター | 150 |
消費電力 | 325W(常時) 700W(最大消費電力) |
外形寸法 | 幅475x高さ213x奥行418mm |
重量 | 35kg |