KRELL KSA-100mkII
¥1650,000(1985年9月発売)
解説
ピュアAクラス動作のステレオパワーアンプ。
内部構成は完全L/R独立のツインモノラル方式となっており、パワースイッチとACコードを共通にするだけで、それ以外は完全に左右チャンネルを独立させ、2台のモノラルアンプを一つのシャーシに収めた構造となっています。
回路には高調波歪の単純な量だけではなく、聴感によって影響を与える歪モードの現れ方に配慮したピュアコンプリメンタリー回路を採用しており、動特性の重視からNFBは15dBに抑えられています。
ピュアAクラス動作で問題となる発熱に関しては、パワーブロックをヒートシンクと極めて静粛な冷却ファンで構成することで解決しています。これによりパワーブロックの温度を75度~80度と厳しく管理することでサーマルディストーションの発生を抑えています。
電源部は左右チャンネルが独立した構成となっています。1.1kW級のトロイダルトランス2個と、コンデンサー合計160,000μFを採用しており、一般的なBクラス動作なら400W級アンプに相当する構成となっています。
この構成によってスピーカー実動作時の負荷変動に強く、1Ωまでインピーダンスが低下しても計算値どおりに800W+800Wのパワーを安定に送り出すことができています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力 | 100W+100W(8Ω、両ch動作時、20Hz~20kHz) |
入力感度/インピーダンス | 1V/22kΩ |
全高調波歪率 | 0.05%以下(20Hz~20kHz、1W~定格出力) |
周波数特性 (1W~定格出力) |
0.5Hz~100kHz -3dB 20Hz~20kHz -0.5dB |
SN比(IHF-A) | 110dB |
定格負荷インピーダンス | 1Ω以上 |
ダンピングファクター | 120(1kHz) |
スルーレート | 80V/μsec |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 610W(アイドリング時最大) |
外形寸法 | 幅483x高さ226x奥行612mm |
重量 | 約35kg |