KRELL KAV-500i
¥850,000(1998年8月発売)
解説
K300iをベースにさらなるスケールアップを図り、インテグレーテッドアンプの最高峰モデルとして発表されたプリメインアンプ。
出力段にはPc250W級のモトローラ社製オリジナル・パワートランジスタを採用しています。
プリアンプ部はフルディスクリート/コンプリメンタリー構成となっており、ピュアクラスA方式を採用しています。
プリアンプ部出力とパワーアンプ入力の間にはカレントモードによって直結するダイレクトカップリング構成を採用しています。
これにより一般的な電圧モード伝送では得られないロスレス伝送と鮮度の高い信号増幅を可能にしています。
電源部には大型トロイダルトランスを用いた2kVAクラスのパワーサプライを採用しています。
電源回路はプリアンプ用とパワーアンプ用にそれぞれ専用のトロイダル電源トランスを採用しており、完全セパレート構成とする事でステージ間の相互干渉を排除しています。
ボリューム部には完全バランス構成のアナログボリュームを採用しています。
このボリュームはK300iで採用されたR2Rラダー抵抗デバイスによるアナログ・ボリュームを進化させたもので、左右チャンネルのホット/コールドをそれぞれ独立させた完全バランス構成となっています。そして音量調整は電気的に完全分離されたオプティカル・ロータリーエンコーダーが4組の抵抗タップを同時に切り換える事で行われます。
この構成により、通常の可変抵抗では構造的に避けられなかったノイズ発生やトランジェント/位相特性の劣化、減衰量による音質変化などを防いでいます。
シアタースループット機能を搭載しており、特定の入力系統についてパワーアンプのゲインを固定し、プロセッサーなどの外部機器から一括調整が可能です。
パラレル出力に対応したプリアウト端子を搭載しています。
リモートオペレーションのためのトリガー入出力/RC-5端子を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
出力 | 250W+250W(8Ω) 500W+500W(4Ω) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.17dB |
S/N比 | 102dB(IHF-A) |
歪率 | 0.06%以下(1kHz) 0.25%以下(20kHz) |
ゲイン | 34.6dB |
入力インピーダンス | 57kΩ |
出力インピーダンス | 0.044Ω |
入力端子 | XLRバランス:1系統 RCAシングルエンド:3系統 (うち1系統はシアタースループットに切替可) |
テープループ | RCAシングルエンド:1系統 |
プリアウト | RCAシングルエンド:1系統(パワーアンプと同時出力が可能) |
スピーカー端子 | 5ウェイ・バインディングポスト |
トランス容量 | 2000VA |
消費電力 | 230W(アイドリング時) 1,900W(最大) |
外形寸法 | 幅483x高さ160x奥行390mm |
重量 | 19.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |