harman/kardon T615
¥65,000(1981年頃)
解説
ハーマン/カードンのサウンドポリシーを基盤に、操作性と精度の高さを追求して開発されたFM/AMチューナー。
T615では、水晶の働きによってFMは100kHzステップ、AMは9kHzステップで受信周波数をロックしており、同調ズレがなく優れた安定度を獲得しています。
オートスキャンとマニュアルスキャンの2種類の選局機能を搭載しています。
オートスキャンでは、UPまたはDOWNボタンをワンタッチすると隣接局を受信するまで自動的に選局操作を続けます。さらにT615では、同調点にぶつかると5秒間ほどホールド状態となり、その後再び選局操作を始めるショートタイムホールド機能を搭載しているため、好みの局を探しやすくなっています。
マニュアルスキャンでは、ボタンを押している間だけ選局操作が行われるため、オートスキャンではスキップオーバーされてしまう弱電界局を捉えやすくなっています。
AM/FMともに7局ずつ放送局をプリセットできます。
シンセサイザー回路をマイクロコンピューターでコントロールするため同調ずれもなく、ワンタッチで希望の放送局が選べます。
ラストステーションメモリーを搭載しており、チューナーのスイッチをOFFにした時に最後に受信していた局をメモリーし、電源をONした時にその局を受信できます。
大容量スーパーキャパシターによるメモリーバックアップを採用してます。これにより、何日間かチューナーのコンセントを抜いた状態が続いてもプリセット局がメモリーアウトされません。
RFアンプ部にはデュアルゲートMOS-FETで構成されているため強電界入力に強くなっており、さらに大きなゲインを低歪率で得られ、優れたSN比を獲得しています。
IF段には特別に選別したリニアフェイズフィルターを採用しており、優れた低歪率を実現しています。
ディスプレイ部には、極めてノイズ成分の少ないセミスタティック方式ディスプレイを採用しており、良好な受信状態を確立しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
実用感度 | FM:1.7μV(IHF)/10.3dBf(新IHF) AM:250μV/m(バーアンテナ使用) |
実効選択度z) | FM:70dB(400kHz) AM:40dB(9kHz) |
アンテナインピーダンス | FM:75Ω不平衡/300Ω平衡 |
出力レベル/インピーダンス | 775mV/2kΩ |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅440x高さ55x奥行320mm |
重量 | 3.5kg |