Goldmund MIMESIS 30ME
2004年発売
¥2,100,000(2005年頃)
解説
MIMESIS 24MEでゴールドムンドが提唱したデジタル伝送コンセプトを継承したミドルクラスユニバーサルプリアンプ。
デジタル伝送コンセプトを採用しています。
この方式は通常のアナログプリアンプと異なり、内部は全てデジタル領域の回路で構成されています。
入力端子はデジタル入力4系統とアナログ入力3系統を備えており、CDトランスポートなどからのデジタル信号はそのままデジタル接続し、アナログ接続からのアナログ信号は内蔵したA/Dコンバーターによって24bit/96kHzデジタル信号に変換して伝送されます。
ゴールドムンドでは、音楽信号が電気信号に変換された伝送される間に様々な要因によって信号が劣化する点に注目しており、その中で最も大きな要因が伝送中に時間軸情報(タイムアライメント)が狂うこととしていました。
アナログ伝送において信号波形の時間軸情報の正確性(タイムディストーションが無いこと)を完全に保つためには全ての信号経路の周波数帯域を無限大にまで伸ばす必要がありますが、それは実現不可能です。そこでゴールドムンドではプレイヤーからスピーカーまでの信号経路のうち、なるべく多くの部分をデジタル伝送化するという発想でブレークスルーしています。
このため、スピーカーの直前にパワーアンプを設置し、パワーアンプの直前までデジタル伝送を行う(D/Aコンバーターをパワーアンプに内蔵させる)構成を実現するため、プリアンプ部はデジタル化しています。
出力端子はデジタル出力のみを搭載しています。
強力な内蔵クロックによる正確な24bit/96kHz PCMデジタル信号で出力します。
高速大容量DSPを搭載しており、全ての機能はDSPに書き込まれたソフトウェアで処理しています。
これによりソフトウェアのバージョンアップによって将来的に機能を付加できるコンストラクションを実現しています。
最大16個のフィルターを使用できるチャンネルディバイダー機能とルームレゾナンス機能を搭載しています。
また、DSPボードのバージョンアップによって最大64個のフィルターまで拡張が可能です。
ドルビーデジタル、DTS、AACなどの圧縮音声フォーマットのデコーディング機能を搭載しています。
デジタルイコライザー機能や音場補正機能などを将来的にソフトウェアのバージョンアップによって付加することが可能です。
96kHz PCMデジタル出力を8系統搭載しており、最大で16ch分の出力が得られます。
これらの出力の設定は自由に設定することが可能となっています。このため、チャンネルディバインディング機能を用いてマルチドライブ用出力を設定することや、マルチゾーンを設定して様々な部屋に音楽信号を配信することや、5.1chまたは7.1chといったマルチチャンネルオーディオ出力やホームシアターを構築するなどが可能です。さらにこれらの機能を併せて設定することも可能です。
各アナログチャンネルとデジタルオーディオ部、プロセッシング回路にそれぞれ独立したトランスからの電源供給を行い、各ステージ間での干渉を最小限にしています。
ゴールドムンド伝統のメカニカルグラウンディング構造によって発生した不要振動をすばやく排除し、音質への影響を抑えています。
機種の定格
型式 | デジタルコントロールアンプ |
デジタル入力 | 4系統 SPDIF RCA/ST 選択式x1 SPDIF RCA/AES EBU XLR 選択式x1 SPDIF RCA/TOS LINK 選択式x1 SPDIF RCAx1 |
アナログ入力 | 3系統 6ch=2ch選択式x1 2chx2 アナログ入力は全て独立したA/Dコンバーターによって24bit/96kHzデジタル信号に変換されて信号処理されます。 |
出力端子 | デジタル8系統 SPDIF RCAx8(16ch) Rec out端子 SPDIF RCAx1(PCM) ダイレクトアウト端子 SPDIF RCAx1(PCM) |
最大消費電力 | 55W |
外形寸法 | 幅440x高さ105x奥行400mm |
重量 | 10kg |
付属 | リモートコントロールユニット Goldmund Power Cable(S) |