Dynavector DV-3000
¥230,000(1976年頃)
解説
オンライフリサーチのコントロールアンプU-22の上級機種として開発されたコントロールアンプ。
左右のチャンネルを電気的、機械的に完全に分離した構造を採用しています。これにより、従来の10kHzで40~50dBのクロストークを10kHz以下で90dB以上にまで改善しています。
イコライザー回路のRIAA偏差をできるだけ小さくするため、低インピーダンスCR回路を採用しています。
増幅回路は直流フィードバックのかかった直結アンプを基礎ユニットとして構成しています。
トーンコントロール回路とイコライザー回路にはパッシブCR回路を採用しています。これにより従来のNF型で起こりがちだった高域での位相の乱れや定位引きの歪を解消しています。
Phono入力対抗の切換えによりMMとMCの両方のカートリッジに対応しています。
段間コンデンサーには第3次高調波歪率150dB以下のものを使用しており、低レベルの信号歪率を低減しています。
また、イコライザー素子をはじめとする全ての使用部品は、ラジオメータ社(デンマーク)のリニアリティ・チェッカーで厳選して採用しています。
バランスコントロールを排除し、チャンネルセパレーションを改善しています。
セレクターを通さずに直接イコライザー回路に入力できるダイレクト端子を搭載しています。
ミューティングスイッチにより針の昇降時のノイズをカットできます。
ピークメーターを搭載しています。
別売りで専用のウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | 管球式コントロールアンプ |
入出力端子 | Phono:3系統、47k/10k/1kΩ切換可能 Aux:2系統、100kΩ Tuner:1系統、100kΩ Tape:1系統、100kΩ Pre out:2系統、600Ω |
利得 | Phono:60dB Aux:20dB |
定格出力 | Pre out:1V Rec out:100mV |
最大出力 | Pre out:20Vrms以上(100kΩ終端) Rec out:2Vrms以上(100kΩ終端) |
雑音(IHF-A) | Phono:1.5μV以下(入力換算、入力短絡時) Aux:20μV以下(入力換算、入力短絡時) |
全高調波歪率 | 0.2%以下(定格出力時) |
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
ミューティング | 60dB以上 |
入力感度 | Phono:1mV Aux:100mV |
最大許容入力 | Phono:600mVp-p Aux:6Vp-p |
メーター指示 | 立上り:10mm/sec以下 復帰:0.3sec以下 |
使用真空管 | ECC83:1本 ECC82:3本 |
電源 | AC90V~115V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 100W以下 |
外形寸法 | 幅480x高さ155x奥行369mm |
重量 | 13kg |