DIATONE DA-F10
¥50,000(1976年頃)
解説
FeatureシリーズのFM/AMチューナー。
フロントエンドのミキサー段には4極位相直線形LCブロックフィルターを、IF段には6極位相直線形LCブロックフィルターを用い、さらにMPX段にはPLL ICを採用し、低歪率、高セパレーションを実現しています。
新たに開発されたロックチューニング回路を採用し、正確な同調を可能としています。
同調点は温度、湿度の変化があっても維持され、低歪率、高セパレーションが得られています。
IF段の選択度をNarrowとWideに切換えることが可能となっています。
Narrow時にはIF段は6極位相直線形LCブロックフィルター+4素子セラミックフィルターの構成による高選択度チューナーとなります。
また、Wide時には、IF段は6極位相直線形LCブロックフィルターによって群遅延平坦特性となり、低歪率チューナーとなります。
デュアルゲートMOS FETとミキサー段の集中形フィルターにより、相互変調妨害特性のすぐれたフロントエンドになっています。
制御系IF回路は信号系IF回路から独立した専用回路となっています。
これにより、信号系IF回路の群遅延特性、振幅特性を乱さず、チューナーの基本性能に悪影響を与えないようになっています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
実用感度 | 1.8μV、10.4dBf(IHF) |
実効選択度 | Wide:45dB Narrow:75dB |
キャプチャーレシオ | Wide:0.8dB Narrow:1.5dB |
AM抑圧比 | Wide:60dB Narrow:55dB |
高調波歪率 | Wide:0.1%(1kHz、ステレオ) Narrow:0.3%(1kHz、ステレオ) |
セパレーション | Wide:50dB(1kHz) Narrow:40dB(1kHz) |
S/N | モノラル:75dB ステレオ:70dB |
イメージ妨害比 | 85dB |
IF妨害比 | 90dB |
スプリアス妨害比 | 85dB |
周波数特性 | 30Hz~15kHz ±0.5dB |
<AMチューナー部> | |
実用感度 | 50dB/m(バーアンテナ、IHF) |
選択度 | 25dB |
S/N | 55dB |
イメージ妨害比 | 40dB |
<オーディオ部> | |
出力/インピーダンス | 450mV/5kΩ(FIXED 100%変調) 0~1.2V/2kΩ(VARIABLE 100%変調) |
<総合> | |
半導体数 | 3FET、5IC、35Tr、19Di |
電源 | AC100V 50Hz/60Hz |
消費電力 | 15W |
外形寸法 | 幅425x高さ169x奥行264mm |
重量 | 7kg |