DIATONE 2S-305
¥47,000(1台、1958年発売時)
¥56,000(1台、1968年頃)
¥78,500(1台、1969年頃)
¥120,000(1台、1971年頃)
¥200,000(1台、1975年頃)
¥250,000(1台、1977年10月1日改定)
¥350,000(1台、1984年頃)
解説
1955年に発表された2S-660から3年を費やし改良されて誕生したスピーカーシステム。
NHK技術研究所との共同研究によって開発されました。
2S-305は何十年もの間、BTS-6131に規定された音質監視用R305の指定名称で、国内の放送局をはじめ海外の放送局や、音響専門メーカー、音響研究所で標準再生用として採用されました。
また、高い技術精度で作られる一つ一つのパーツをシステムとして完成させるため、エンクロージャーの製作、部品の組立て、取付けにいたる過程すべてが熟練した職人による手作業により行われていました。
低域には20cmコーン型ウーファーであるPW-125を搭載しています。
PW-125の振動系はクロスオーバー周波数1500Hz以上で高域が減衰するメカニカル・フィルターになっており、ネットワークを使用しなくても不要な高音の放射がありません。
高域には5cmコーン型トゥイーターであるTW-25を搭載しています。
このユニットの振動板は有効振動半径2cmとなっており、磁気回路には磁性材料の中でも高い方の飽和磁束をもつとされている鉄・コバルト合金を使用して、高能率化を実現しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。また、カバとラワンの薄板を1枚1枚接着し外角に丸みを持たせることで、回折現象による中・高域への影響を防止するとともに、機械的強度も高めています。
1台1台に無響室での実測データが添付されていました。
壁掛け用の2S-305C(灰色)や600Ωのマッチングトランス付もありました。
別売りオプションとして専用キャスターがありました。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
ユニット等構成 | 低域用:30cmコーン型(PW-125) 高域用:5cmコーン型(TW-25) ネットワーク:HP-170 |
再生周波数帯域 | 50Hz~15kHz 40Hz~16kHz ±5dB |
入力インピーダンス | 8Ω |
クロスオーバー周波数 | 1.5kHz |
定格入力 | 20W |
最大入力 | 60W |
出力音圧レベル | 96dB/W 102dB/VA |
ネットワーク | 高域:12dB/oct |
外形寸法 | 幅650x高さ880x奥行445mm |
重量 | 45kg(1975年以降のカタログ記載) 50kg(1969年~71年のカタログ記載) |
別売 | 専用キャスターMC-1380A(¥30,000) |