オーディオの足跡

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DS-503の画像
 解説 

デジタル再生の基準器としてのシステムとしてDS-505で得られたノウハウを投入して開発されたスピーカーシステム。

低域には32cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはDS-505に搭載されたアラミッド・ハニカム振動板のノウハウを投入した新開発のハニカムコーンを採用しています。この振動板では高抗張力ポリアミド繊維をスキン材としており、軸対称分割共振を抑えることで振動板に起因する歪を大きく低減しています。
さらに、低ひずみ磁気回路の搭載に加え、平角の無酸素銅線によるエッジワイズコイル、ガラス繊維のポリイミドフィルムのボイスコイルボビンを採用しており、駆動系自身の低歪化を図っています。

中域には6.5cmドーム型ミッドレンジを搭載しています。
振動板には6.5cmDUDボロンドームを採用しています。従来の金属振動板ではQが高く鋭い共振を起こすため振動板自身にアブソーバーを装着するなどの対策が施されていましたが、これによって響きの成分である余韻も無くなってしまい音楽性に悪影響を与えていました。これを改善するためDS-503に採用されたボロン・ドームは振動板自身への制動を一切しないノントリートメント構造となっており、DUDの特長を活かしてポールピース上部にイコライザーを挿入することで背圧をコントロールし、さらに前面のディフューザーも排除しています。
また、エッジには立ち上がりが良く、鳴きがないという背反する2条件を満たすため、アラミッド繊維を特殊ブチルゴムでサンドイッチしたタンジェンシャルエッジを採用しています。アラミッド繊維は減衰特性に優れ立ち上がりの早い音に対する応答性も良いという特長を持っています。また、特殊ブチルゴムは、グラファイトをスライス、鱗片状にし、ブチルゴムにフィラー処理を施すことでロスファクターを調整したものです。この2つの相反する性質を持った素材をサンドイッチ構造にし、さらに膜厚を調整することによってアタック時の反応の良さを得ながら鳴きを抑えています。

高域には2.3cmドーム型ツィーターを搭載しています。
振動板にはDUDボロン・ドームを採用しており、ボロン自身が持つ優れた特性に加え、ダイヤフラムとボイスコイルボビンとを一体化したDUD構造とすることで入力信号に対するリニアリティや耐入力特性を高めています。

ネットワーク回路は低ひずみ回路を採用しています。特に中域用ネットワーk回路はDUDミッドレンジの持つ鳴りっぷりの良さを引き出せるよう、従来のフィルムコンデンサーの代わりに新開発の電解コンデンサー主体の回路を採用しています。
また、ツィーターとネットワーク回路の結線には無酸素銅リッツ線を採用しており、表皮効果による高い周波数でのレベル低下を防ぐとともに瞬間入力に対応する応答性を高めています。
さらに全ての結線には無酸素銅による圧着スリーブワイヤリングを採用しています。

エンクロージャーは分散共振型となっており、さらに包み留め柄接ぎによって高剛性化を図っています。
また、バスレフダクトには剛性の高いストレートアルミパイプを使用しています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:32cmコーン型
中域用:6.5cmドーム型
高域用:2.3cmドーム型
定格インピーダンス
再生周波数帯域 30Hz~40kHz
出力音圧レベル 90dB/W/m
クロスオーバー周波数 500Hz、5kHz
レベルコントロール 中域:4ポジション(500Hz~5kHz)
高域:4ポジション(5kHz~40kHz)
最大入力 100W(EIAJ)
外形寸法 幅390x高さ720x奥行377mm
重量 33kg