DENON D-5
価格不明(1台、1970年台前半頃)
解説
最高級ユニットで構成されたスピーカーシステム。
D-5はウーファーユニットのみエンクロージャーに納められた構成となっており、他のユニットは部屋の状態や好みに応じて自由に位置が選べるようになっています。
低域には30cmコーン型ウーファーである30RW15を搭載しています。
このユニットには堅牢なアルミダイカストフレームと高純度アルニコ系マグネット30φx25mmを16個用いた外磁構造を採用しており、トッププレートは15mmの厚さを有し80φのセンターポールと共に強力な磁束密度で均一化しています。
ボイスコイルにはエッジワイズ巻きを採用しており、さらにボイスコイルとの空気コンプライアンスを大きくとった新方式を用いることで直線性を改善しています。
中域にはドライバーユニットHMD-9とエクスポネンシャルホーン、新開発音響レンズHL-65Cを用いたホーン型ユニットを搭載しています。
HMD-9は特殊軽合金45φダイアフラムを使用しており、精密手作り加工されたリアタイプのドライバーユニットとなっています。磁気回路にはアルニコマグネット25φx15mmを8個、25φx20mmを8個使用しています。
HL-65Cはホーン型スピーカーの開口部に異なる径を有する円錐状のパンチング板から形成されたものを多層に積み重ねた構造となっています。これにより、従来の薄い平板を用いた音響レンズで発生する板自体の振動による影響や、反射の影響による指向周波数特性の悪化を防いでいます。
高域にはホーン型ユニットを搭載しています。を搭載しています。
特殊軽合金ダイアフラムと本格的な位相等価器を備えたドライバーユニット、アルミ削り出しのハイパーボリックホーンを使用しています。
エンクロージャーは板厚19mmの厳選された素材によるランバーコアをバッフルを除く全面に採用しています。
また、背面に可変可能な音響抵抗ユニットを備えており、再生限界と過渡特性の最良点を常に維持しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・音響抵抗制動方式・フロア型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型(30RW15) 中域用:ホーン型(HMD-9+HL-65C) 高域用:ホーン型 |
周波数特性 | fo~20kHz |
60゜に於ける指向特性 | fo~15kHz |
最大許容入力 | 80W(プログラムソース) |
インピーダンス | 8Ω |
平均出力音圧レベル | 93dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 500Hz、7kHz、12dB/oct |
レベルコントロール | 中域、高域可変 |
キャビネット材質 | 19t、ランバーコア |
外形寸法 | - |
重量 | - |
40RW01の仕様 | |
型式 | 30cmコーン型ウーファー |
軸上音圧レベル | 93dB/W/m |
許容入力 | 80W(Max) |
VCインピーダンス | 8Ω |
周波数帯域 | - |
ボイスコイル口径 | 8cm |
磁束密度 | 9,200gauss |
総磁束 | 345,000maxwell |
重量 | - |
HMD-9の仕様 | |
型式 | ドライバーユニット |
許容入力 | 40W |
周波数帯域 | 500Hz~15kHz |
軸上音圧レベル | 105dB/W/m |
VCインピーダンス | 8Ω |
磁束密度 | 18,000gauss |
総磁束 | 100,000maxwell |
重量 | - |
HL-65Cの仕様 | |
ホーン型式 | エクスポネンシャルホーン |
ホーン開口 | 65mm |
長さ | 150mm |
音響レンズ | 直径217mm |
レンズ構成 | パンチングメタル15枚 |
高域用ユニットの仕様 | |
型式 | ドライバーユニット |
許容入力 | 35W |
周波数帯域 | 4kHz~20kHz |
軸上音圧レベル | 99dB/W/m |
VCインピーダンス | 16Ω |
磁束密度 | 14,000gauss |
総磁束 | 35,000maxwell |