DENON DP-3
¥49,800(1982年頃)
解説
DP-5からマイコン機能を省略したフルオートプレイヤー。
レコードサイズ自動検出のフルオート機構を搭載しています。
リピート再生にはクイックリピート方式を採用しており、アームがレストに戻らずに1曲目から再演奏します。
トーンアーム部にはリニアトラッキングアームを採用しており、フォトトランジスタとLEDを応用したセンサーとサーボ回路によってトーンアームのオフセット角を常に0.1゜以下に抑えています。
この方式ではアームとサーボ回路によってアームがレコードの溝に対して直角方向に直線移動します。このためトラッキングエラー歪がなく、クリアなサウンドを実現しています。
アームにはレコードの反りに強いロングサイズのカートリッジ一体設計アームを採用しています。
アームリフターメカニズムにはリニアモーターを初採用するとともに独自の新機構であるVブロックを採用しています。Vブロックは上げ下げの速度サーボと針先を垂直に上げる機構となっており、リニアモーターで静かな動作を実現すると共にレコードが傷むのを防いでいます。
回転系にはリニアドライブ・サーボモーターとDENONクォーツによるダイレクトドライブ方式を採用しています。
カートリッジには広帯域MM型カートリッジを装備しています。
動作状態が表示される集中ディスプレイを搭載しています。
また、操作スイッチにはソフトタッチ式を採用しており、トップカバーを閉じたままで操作ができます。
演奏スタート位置を自由にセットできるロケートボタンを搭載しています。
レコードが無い場合は動作しない安全設計となっています。
スピーカーからの音圧などによって生じるトーンアームの部分共振を吸収するダイナミックダンピング機構を搭載しており、アーム鳴きやハウリングを抑えています。
機種の定格
型式 | フルオートプレイヤー |
<フォノモーター部> | |
駆動方式 | DENONクォーツ、サーボ式ダイレクトドライブ |
ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製 |
駆動モーター | リニアドライブサーボモーター |
スピード制御方式 | 周波数検出によるスピードサーボ及び位相サーボ |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数偏差 | 0.002%以内 |
スピード切換機構 | ソフトタッチ・プッシュボタン |
ワウ・フラッター | 0.02%W.rms以下(回転系) 0.03%W.rms以下(JIS測定法) |
SN比 | 75dB以上(DIN-B) |
起動時間 | 2秒以内(33・1/3) |
負荷特性 | 0%(針圧80g最外周) |
<アーム部> | |
型式 | リニアトラッキング、インテグレートスタティックバランス型、ダイナミックダンピング付き |
有効長 | 160mm |
トラッキングエラー | 0.1゜以内 |
オーバーハング | 0mm |
アームリフター | 電子式サーボリフター |
針圧調節 | 固定 |
適合カートリッジ自重 | - |
<カートリッジ> | |
形式 | MM型(DL-3) |
出力電圧 | 2.5mV |
再生周波数範囲 | 20Hz~30kHz |
左右分離度 | 25dB以上(1kHz) |
ダイナミックコンプライアンス | 11x10-6cm/dyne |
針先 | ダイヤ丸針 |
針圧 | 1.8g±0.3g |
針交換 | DSN-61(¥4,000) |
<総合> | |
付属機能 | レコードサイズ自動検出 リフタースイッチ リピートスイッチ ロケート機構 ミューティング回路 |
キャビネット | 特殊硬質樹脂一体成型 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約9W |
外形寸法 | 幅335x高さ80x奥行350mm(上部カバー閉時) |
重量 | 約5kg |