解説　

ダイレクトドライブ方式を採用したターンテーブル。

DP-7000では独自のDDS方式に水晶発振フェーズロックド・サーボ(クォーツロック)方式を組み込んでいます。クォーツロック方式は温度変化や経年変化の影響を殆ど受けないため、高い回転数精度が得られます。しかも、ピックアップの負荷変動や電源電圧変動に対してもその影響を受けません。
また、クォーツロックはスピード検出器から得たパルスと水晶から得たパルスの間の位相ズレが生じないようにサーボするため、直流から数Hzまでの回転ムラを従来のサーボより少なくすることが可能です。
この方式ではスピード検出のパルスに高い精度が必要となります。そこでDP-7000ではターンテーブル外周の内側に直接特殊な方法で磁気記録された一周2000個の高精度パルスを磁気ヘッドで検出する方式を採用しています。この方式はレコード一回転ごとのワウ(33・1/3rpmで0.55Hz)が少なく、またサーボ系の応答が速く利得も高いため、クォーツロックと相まって高い性能を実現しています。

駆動モーターにはACモーターを採用しています。
モーターと駆動方式に大きく左右される機械的振動(ランブル)については、モーター駆動用の2相電源を内蔵しており、回転磁界が滑らかになるよう最良の条件を与える事で高い性能を実現しています。

増速と減速の両方に働く両方向クォーツロックを採用しており、スピード検出信号によってスピード制御を自動的に切換えています。
さらに逆転トルク印加方式と新開発の特殊直流ブレーキを採用しており、スタートやストップ、回転数切換時にはターンテーブルは滑らかに指示された状態となります。この特殊ブレーキは停止後は自動的に切り離されるため、ターンテーブルはフリーとなります。

ストロボスコープのネオンランプは基準の水晶発振器から分周した周波数確度の高い電源で点灯しており、しかもネオン光源の補色に近い緑色の補助ランプによって証明する事で縞目を鮮明にしています。

ターンテーブルシートと45アダプター兼用スタビライザーが付属しています。
これらはレーザー光による振動解析によって新開発されたもので、レコードの振動によって生じる音質の変化を防止しています。

機種の定格

型式	ターンテーブル
駆動方式	ダイレクトドライブ
モーター	2相ACサーボモーター
スピード制御方式	周波数検出による水晶式フェーズロックド・サーボ
回転数	33・1/3、45rpm
スピード切換機構	電子式切換
回転数調整範囲	規定スピードに対し±6%(Variable時、連続可変)
起動特性	0.9秒(1/4回転、33・1/3rpm)以内で定速回転
ワウ・フラッター	0.02%以下(wrms)
負荷特性	0%(針圧150g最外周)
電源電圧特性	90～110Vの変動に対して0%
停止時間	1秒以内
回転数偏差	0.001%以内
SN比	77dB以上(DIN-B)
ターンテーブル	31.2cmアルミダイキャスト製
慣性質量	233kg・cm2
適合キャビネット	DK-200(DK-100、DK-100Fは一部加工により取付可能)
電源	AC100V、50Hz/60Hz
消費電力	15W
外形寸法	幅374x高さ162x奥行378mm
重量	11kg